human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

身体論

Gestalt Climbing その2、あるいは高齢化社会におけるクライミング文化立ち上げの理路

住み始めて半年経つ離島生活。 半官半Xをやりながらクライミング文化の立ち上げに奔走(というほどでもないが)し、 そちらは紆余曲折あって、今日、とある区民体育館を使うために区議会で話す機会となりました。 その区の住民は全戸140人ほどのうち、半…

三本軸の両側がぐりぐり動いて歩く話

身体性に関するメモです。最近、一本歯で夜の散歩を始めて、 一度で30分〜2時間くらいと幅はあるんですが、 毎度なにかしら発見があって、 でも今日さっき行ってきた中の発見が面白かったので、 そのメモ。 身体に三本の軸が通るイメージを多田容子氏の古武…

GRAVITY LOVERS(後)

えーと、前半の内容はさておき、早速本題に入ります。まず、件の動画を貼ります。 以下の話は、動画HP中に書いた文章と重複する部分もあります。 これは月一で通う近所のジムで撮ったものです。 いつもそういう動画は古本屋のインスタアカウントにアップする…

「井桁崩し」のクライミングへの応用

まえおき 今住んでいるアパートの部屋にはロフトがあって、 ロフトに上がるハシゴをバーにひっかけて登りますが、 そのバーが手を伸ばせばぎりぎり届く距離にあって、 ちょっと体を伸ばしたい時に日常的に掴むことがあります。この部屋には二、三年は住んで…

「ゲシュタルトクライミング」 〜アフォーダンスがクライミングを進化させる〜

最近造語ばかりしてますね。 まあ、それが文章を書きながら考えてみようという動機の発端になってはいます。 × × ×先日出品したセットの作成過程で、佐々木正人氏の本を少し読み直しました。3tana.thebase.in前に読んだのは学生の頃なので10年以上前で、 そ…

サブリミナルチャージについて

草履で歩きながら思いついたこと。 × × ×「足指健康ぞうり」という、指がひっかかる突起(スペーサー)が土台についた草履をここ二年ほどずっと履いてきたんですが、数ヶ月前か半年か前に買った2足目の足裏の減りが激しくて(歩き過ぎもあり、歩き方の変化も…

17日目:武道的歩行探求、下駄歯摩耗問題 2017.3.17

(28)大日寺→(29)国分寺→宿(南国ビジネスホテル) 20.8km(+サンダル2km) (1)新ゲタ 歩くうちに慣れてきて、踏み込み方も変えて調子はまずまず良い。 鼻緒の締め付けは前より強いが指が痛むほどではない(→慣れる? か伸び待ちか)。 最初歩き始めると歯の外…

マトリックスと目鱗

本記事はメモです。 × × ×https://twitter.com/three_turnerたしか去年からツイッターで細々と鎖書店の選書メモを発信し続けていて、 けれどフォローを全くしなかったので発信力という意味では弱いなとふと思い、 フォローを始めることにしました。ただ本ア…

謎の異交通 - free dialogue in vivo 6

言葉が通じているかが不明。 返事がない、ただの独り言のようだ。 問いかけた同じ数の沈黙が降り積もる。 それでもこちらは言葉にするしかない。 問いかけを自分で聞いている。 答えを想像することはない。 沈黙に耳を澄ませる。 問いの反響が仮想域に長く谺…

Red Research, Purple Physics 3/n

"Colorless insight makes outsight colorful." × × ×──クライミングをやっていて、体幹という言葉をよく聞くようになりました。腕の筋力とか指の把持力とか、そういう末端というか、局所的な力とは反対のものを指すようで、たとえば「体幹を鍛える」なんて…

Physics Research with Quantum Purple 2/n

× × ×──初期のコンセプトとして、「身体と脳を仲良くさせる」というのがあったんです。養老孟司先生がいうように現代は脳化社会ですから、仕事をしていても、街に出ても家にいても、使うのは脳ばっかりですよね。身体は補助的な役割しかなくて、脳の制御を外…

「怒り」と「憤り」、あわよくば『VIVO!』(瀬川藤子)の書評

3巻まである『VIVO!』(瀬川藤子)をさっき読了しました。 何度目かの再読ではあるんですが、最終章を呼んでいるあいだに意外なところに連想がつながったので何か書こうと思いました。VIVO! 3巻作者: 瀬川藤子出版社/メーカー: ノース・スターズ・ピクチャ…

「境界の緩んだ思考」- free dialogue in vivo 5

キーフレーズが最初に頭に浮かぶ。「孤独と境界には相関がある」境界とは、自分と他人との境目のことだ。孤独は、自分が一人であること、近くに誰もいないことの強い意識といえる。 その意識の前提として、自分と他人とが、個別にくっきりと認識されている。…

Galera2級初クリア、鍛えずに登る、三度入り口、etc.

galera-climbing.com 大阪へ来て、ガレーラ↑に通い始めて1月半、昨日ようやく2級課題(スラブ)を初クリアしました。 常設課題ではなく月ごとにホールドの配置が変わるマンスリー課題ですが、マンスリーの中では3級が未だ一つも登れていない中の、唐突な…

「ここに重力があるから」

クライミングシューズの二足目↓を買いました。 スポルティバのフューチュラというシューズ。 一足目↓↓は7ヶ月前に手に入れたスカルパのフォースです。 こちらは司書講習が始まる前にジムに通い始め、三度目で購入したもの。 cheechoff.hatenadiary.jp最初か…

冷凍トイレ、転ばぬ先の葛根湯、「必然」の健康観

昨日からしばし寒さが落ち着いています。 最近書いていなかった主な理由は寒いからです。 暖房をかけ続けると空気が濁ってくるので時々しか点けず、 すると長時間テーブルに座って何かをすることができない。起床時にトイレの水が止まったことがこれまで二度…

生活としてのボルダリング

ふと思いつき、ボルダリングのグループに参加してみました。 登壁について言葉にするモチベーションになるかと思います。hatenablog.com自分はスポーツとしてよりは、生活として登っています。 また、自分の興味関心との相互作用も念頭に置いています。 今即…

free dialogue in vivo 3

流れを断ち切らないような動き。 流れは速度とイコールではない。 自然と速くも遅くもなる一連の。 体幹とホールド群間の相互作用。乗せる足先、踏ん張る脚、弛める股関節。 把持する手先、引き張る腕、支える背中。 末端の連動を安定させるのは中枢の連動。…

free dialogue in vivo 2

動きへの問いを生への問いに結びつける;脳の先手。 頭が動きを想定し、身体がそれに追従する。 再現できれば良し、違えば問いを立てる。 想定は妥当か? 進路に対しての動き、身体に対しての動き。 進路に適っても、身体が対応し切れなければ再考。 身体が…

ほしくず飲料、北斗七傷、講義前週おぼえがき

透明であることは、透明になることよりも、ずっとありふれている。 × × × 昨日はおぼえたての「両肩のヒンジを使って両腕をのばしたまま上のホールドをつかむ方法」(これを天秤動作*1とよぶことにします。天秤とは、僕の小学校時は理科実験ですでに上皿天秤…

ボルダリングとアフォーダンスと「必然的な動き」

長いですが最初に引用します。 武道的な考え方が西洋近代とうまく噛み合わないのは、武道では人間の身体は「力の通り道」だと考えるからです。巨大な自然のエネルギーが、調えられた身体を通って発動する。エネルギーは自分から出るわけではありません。源は…

旅を終えての所感(一本歯歩行について諸々)

4/27に全行程58日の四国歩き遍路旅を終え、無事に戻ってきました。 実家に戻ったり昔お世話になった人に会ったりして、家にいる間は旅日記と地図を眺めて旅を振り返り、今後の仕事について考えています。日記を読むと毎日いろんなことが起こって、多くの縁が…

重しと休憩と「ナンバ歩きの方向転換」のこと

本ブログのタイトルを若干変更しました。 意味不明ですが気にしないで下さい。 正直になった証を立てました。 × × ×88回行けば…ということを少し考えていたんですが、一本歯ウォークデイを数えるのはやめました。 毎回書く必要が、最初の頃はあると思ってい…

浮きめクロールと手甲装着開始

昨日の夜にプールに行って、平泳ぎで膝を痛めました。 普通に歩くのに問題はありませんが(ということを今日MKボウルまで行って確認できました)、段差のある所で少々痛みます。 引き続き静養した方がよいようです。 出歩くのも図書館くらいに…そうだ、プー…

這箇の第二十二歩

今日も高野川ナイトウォークへ。 × ×と、いきなりですがちょっと引用します。 雲厳曇晟(うんがんどんじょう)が薑園(きょうえん)で働いていた時、同参の道吾(どうご)が云うには、 「黄身は只這箇を鋤き得るが那箇はどうするつもりか。」 と。雲厳答えて曰わく…

公案の第二十歩

今日は府立図書館へ。歩いて片道30分くらいなんですが、今日は歩いている間も図書館にいる間も帰ってくる時も、魚の目は痛くなりませんでした。 一番痛い時(スピール膏を貼っていて出っ張っていたせいが大きいですが)は歩いていると痛くて、そうでなくても…

クロール+古式泳法(の兆し)、考察の第十九歩

今日は夕方まで『菅野満子の手紙』(小島信夫)を読んでいました。前に一日本を読んだ日(外出せず、プールも行かずほんとうに一日中)があって、その翌朝に背中が痛くて目が覚めるということがあって、思えばデッキチェアにもたれて読んだり一人用ソファに…

鳥歩の第十七歩

今日も昨日と同じように高野川で歩いてきました。気づいたこと、考えたことをいくつか書いておきます。 (1)軸足意識へのシフト 前回(昨日)に歩幅が広がった話を書きました。軸足(踏み出す方とは違う足)をなるべく長く地に着けておくことで歩幅が広がるん…

遊歩の第十六歩

今日はブレークスルーがありました。ナイトウォークを終えて帰宅した時にあった「これはすごい」(今風にいえば「やばい」くらいのニュアンスです)という感覚のリアルさはその後プールで泳いでいる間に薄れてしまいましたが、なんとか当初の驚きを言葉にす…

慣性の第十三歩(「下駄に預ける」)、足指の成長記録

今日は朝食が遅かったので、夕方にラナー*1をバイキング食堂で食べた後、加茂川を一本歯で下りました。 前回と同じ道のりです。足裏は治療中なんですが、右足親指の付け根の魚の目は一本歯を履く時には支障はなくて、あと実は靴をストックしていた新品(何年…