human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

文章の無力さについて

今週の『ア・ピース・オブ・警句』を読んで、黙り込んでしまいました。 もともと無言で読んでいるので口ではなくて「心も黙る」というのか。 文章を他者に向けて書く誰もが自分のこととして考えるべき問題です。 小田嶋隆氏の鋭い舌鋒はもちろん氏自身のライ…

「歩行器的感覚」について

和歩の話です。前に「肩で風を切らない歩き方」と書きました。 もちろんこれは慣用句「肩で風を切る」にかけています。 あれはたしか颯爽と、というか「グイグイ歩く」イメージだったかな。 歩く姿に存在感があって、風も進路を曲げざるを得ない、というよう…

実践の時間と教育について

互酬性が[、]通常の経験が贈与概念に結びつけているような分散的な体験的行為の「客観的真理」であるとすれば、そうした互酬性が果して実践の真理──実践の主観的真理がこの「客観的」真理と完全に一致した場合に実在するといわれる真理──であるのかどうか疑…

"呉越同舟"の互酬性について

最初に書きますが本記事は、ええ、ワケの分らん話です。ご注意を。 実践の経験のすべてが、またそれと同時にその論理が変化するためには、「互酬循環」の「機械的諸法則」が赴くところとは違った仕方で事態が進行する可能性が存在することで十分である。最も…

昔の日本人の歩き方(想像)について

玉突き的に記憶が転げ落ちないことを期待しつつ、予告とは別の話を…まず、前回の最後に少し書いた和歩におけるすり足の話について。 跳ねると身体軸がブレるというのは、まっすぐ跳ねていないからでした。 まっすぐとは進行方向に平行という意味で、真上に限…

中心軸の安定について

「和歩」を始めてから、身体感覚や人の見方が変わりました。 気付きが沢山あって、でもそのほとんどは未整理で混沌としている。 言葉にする手前の「感覚の種」状態のものも多くあると予想される。 発芽前から種をいじくると、発芽が阻害されることもある。園…

「和歩」について(承前)

昨日から新しい歩き方を本格的に始めてから、体に変化が起きれば「歩き方を変えたことと関係がある」と考えることができます。 とはいっても、歩き方以外の全ての生活スタイルを維持したままでなければそのような経過観察における評価は、あくまで可能性にと…

「和のウォーキング」について

能楽師の安田登氏によれば、ウォーキングとはもっとも効果的なエクササイズであり、ゆっくり歩くことによって身体はリセットされるのだという。ここでいうウォーキングとは、腕を大きく振って大股で歩くといったスポーツ科学に基づいたものではなくて、スタ…

仮想空間の臨場感について

たけさんのアカペラおふとんソングが㌧でもない。 オウフ㌧ソングだけにオウフヘーベンせざるをえない。 という通じないジョークは自分にも通じないので冗句でしかない。 それはさておき、ボカロのアカペラを聴けばいつも往年の名曲を思い出す。自分は高校で…

身体動作の余韻について

剣術の話です。上段に構えた剣を、素早く振り下ろす基本動作について。 肩や腕に力を入れれば、振り下ろす間に達する速度は上がるかもしれない。 体全体を鞭のようにしならせて、波を増幅させて剣に伝えればなおさら。 けれど、そのような動作は剣を振る前の…

「僥倖」の連鎖について

(…)そうしたものに、なぜかこころひかれてくれるひとに出会うという僥倖を少しだけ期待しながら、こころのなかの「のみの市」、「おもちゃ箱」、社会的生を生きる”個々人の内なる社会変動”の「スケッチ」「素描」の地図/「曼荼羅」をつくっていく。 薄汚…

sense of sensorについて

愛の対極にあるのは憎しみではない。無関心である。美の対極にあるのは醜さではない。無関心である。知の対極にあるのは無知ではない。それもまた無関心である。平和の対極にあるのは戦争ではない。無関心である。生の対極にあるのは死ではない。無関心、生…

実践の論理について(2)-脳と身体の参勤交代-

客観主義に内在する論理主義は、学問上の構築物が実践の論理の諸原理を把握する犀に必ず原理に性質の変化を蒙らせる、ということを見落とすきらいがある。反省的説明は、実践の継起を表象された継起に変えてしまう。 (…) 学者風の問いかけ方が行為者をして…

非-集中的思考について

(…)思えば私は自分の仕事のやり方の一つのあり方をオーネット・コールマンを聴きながら考えていた。 (…) で、オーネット・コールマンだが、彼はミュージシャンとしてのキャリアのごく初期から、非-集中、非-持続、拡散的運動による音楽ということを考え…

鷹取の手の内側の空気について

身体の重心の感覚の話です。一本歯の両足の歯を揃えて安定して立つ静止動作は基本形です。 まず入口としては、身体が前後にふらつかないように安定姿勢を探る。 次に、身体に力んだ局部があるとそこが震えるので、それをなくす。 それがうまくいけば、前後に…

水晶と宝石の相性について

脳内音楽の話です。僕は本やマンガを読む時に頭の中で音楽を流しています。 内容に合った音楽を流せれば相乗効果がある、といえばそうですが、 元をたどればこうならざるを得ない事情がかつてあったのでした。 勝手に流れる音楽を自分で制御しようと思ったの…

このブログについて

承前です。このブログでは、僕自身に関係することしか書いていません。 コンセプトは情報の発信ではありません。ひとつは「自分の言葉を立ち上げる」ということです。 自分が普段から考えていること、本を読んで感じたこと、身体を動かしていて不思議にある…

このブログについて(0)

主に初めて来られた方へ はじめまして。 chee-choffといいます。 ちょっと今さらでもありますが…chee-choffのプロフィール今までこのブログを自分の思考整理用に書いていましたが、 もう少し外向けを意識して書いてみようと思い立ちました。 というのも、は…

「プランBのない"現代"」について

本記事は長いです。これまでで最長で、引用合わせて約4000字。 自民党が参議院選挙で大敗して、安倍晋三が「辞めない」と言い出したら、作詞家の阿久悠さんが死んでしまった。なんだか「じんわりと来るショック」だった。「ああそうか、”現代の日本語”は、一…