human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

想像力を派生力に/希望のイコンとしての「パンドラの空箱」

ずっと前からいつ読もうかと思っていた、 セネットの『クラフツマン』をようやく読み始めました。 僕が工学部で、専門科目が本格的に始まった三回生の頃、 大学のキャンパスも移って工学部図書館に出入りするようになって、 読みたい特定の本としてその図書…

最近のアボカド捜索料理

相変わらずアボカドが安いので(メキシコ産。円安のせい?)、 週2くらいでアボカドサラダを食べています。スーパーで買う野菜は、食べたいものではなく安いものを買うので、 いつも使う、使い勝手の良い野菜の値段が高いと時々へんなのを選んだり、 かとい…

多義語滾りて御座候

再び、沼りました。 「無人島に一冊」はもうこの本で。 と、まだ読中(でももう終盤)の今なら思える。「読中の今なら」というのは、 思考が滾(たぎ)るのは橋本治の本を読む間が最高潮であって、 自慢でもなく単純に経験則として言えるのですが、 こんな文章…

「もののあはれ」とは喜怒哀楽が等価であること

相変わらず、家での読書は『小林秀雄の恵み』(橋本治)の「沼」に嵌ってます。今回はスタートが遅すぎる(本記事を書き始めた今はもう寝る時間)ので、 とにかくシンプルに思いついたことを書き殴り、たい。 (でも一つひとつ展開してったらかるく1万字は…

「科学的合理性が外部環境となる未来」のためのABC

内容的には前記事の続きです。夕食の前の3時間ほどで前記事を書き上げ、 いつもは読書しながらの夕食を何も読まず音楽だけで食べて、 その間に書いた内容を反芻していたらまたいくつか思いつきがありました。 僕にとっては内田樹が、自分の読書世界を広げて…

近世→近代→現代(今)→現世(未来)

オフィスの鎖書在庫棚が何度目かであふれてきたので、 棚の増設ではなく古い在庫を段ボールにしまうという作業を先日始めました。そのうち、「出品したけど読み直したい本」が一つあるのを見つけて、 というのは棚にはその本のかわりに同サイズの木材を立て…

「井桁崩し」のクライミングへの応用

まえおき 今住んでいるアパートの部屋にはロフトがあって、 ロフトに上がるハシゴをバーにひっかけて登りますが、 そのバーが手を伸ばせばぎりぎり届く距離にあって、 ちょっと体を伸ばしたい時に日常的に掴むことがあります。この部屋には二、三年は住んで…

出来立て過ぎるフルーツサンド

料理投稿が続きます。 またしてもアボカド。 記事タイトルと写真とで、 言わんとすることは伝わると思います。ちなみに「できたて過ぎる〜」は(今風の)通称で、 料理の正式名はちょっと長いですが、「イゴだけどイゼン、なのでナカとってイチュウのフルー…

今、日々在りて

ここ最近、併読書のなかで、長々と読み続けてきた本の読了がいくつかありました。『意識と本質』(井筒俊彦)、『存在なき神』(ジャン=リュック・マリオン)と、それから先ほど読み終えたのがイヴァン・イリイチの『脱病院化社会』。それぞれ、最終頁を閉…