human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

その他

香辛寮の人々 2-10 存在と意味

「僕にも昔ね、気になる女の子がいたんだよ。小さいんだけど妙に落ち着いていた。女子には珍しく女子同士でグループを作らずにさ、男子たちのノリにたった一人で違和感なく混ざりながら、その表情には妙に惹きつけられる可愛さがあった。 ふつうの女子にはな…

Metaphorical Multiple Reflection

「共通する3つのモチーフ」 あらゆるものを見、体験する旅。 (内面と事物の創造的対応、象徴が現実を生むこと) 無関心でいられないこと、理解欲は生命力。 不可視にいたる門は可視であらねばならないこと。 「新たな問い」 旅の終わりは変化の兆し。 (そ…

ゆくとしくるとし '20→'21 3 「図書館をつくろう」

正月は毎年テレビばかり見ていて、目が痛いです。 ただ普段全く見ないので発見はいろいろあります。NHKの「100分de名著」だったか、 萩尾望都の特集を見ました。 『銀の三角』と『11人いる!』は何度も読んでいて、 でも『ポーの一族』はちらりと読んでよく…

ゆくとしくるとし '20→'21 2

今年ははちまんさんへ登ってきました。去年は面倒くさがって行かなかった気がするんですが、 それまで毎年行っていた元日の初詣を再開したという感じです。年の変わり目に間に合わせる気もなく、 新年10分前に家を出たので道中で新年を迎えました。 近くの…

運転手と王さま

× × × 言葉には意味がある。 人は意味を頼って言葉を発する。 時には言葉にない意味を頼って。 意味は根に養分を与える、土のあるところでは。 木は枝を伸ばし葉を拡げる。 葉の重なりは光を遮り陰を生む。 陰に形はなく、形なきところに陰はない。 陰に宿る…

ゆくとしくるとし '19→'20 2

去年の、つまり先の年末年始の「ゆくくる」を読み返していました。 よくもこれだけの量を書けるなあ、というくらいの長文でした。 1から5まであります。cheechoff.hatenadiary.jpはっきりとは書いていませんが、その時の自分の状況が文章の雰囲気としてよく…

まったりと年越し

今年も紅白見ました。AKB系列の、なんたら坂か忘れましたが「不協和音」という曲が、曲はいいなと思ったんですが、君らそんな大勢で歌う曲ではないだろう、と思いました。日本語には建前と本音という裏表の性質があって、それぞれが実質を備えて補完し合うこ…

ゆくとしくるとし '19→'20 1

年の瀬です。今年は、いつもより寒くない気がします。 だからなのか、年末という感じがあまりしません。毎年、年末になると頭の中に流す曲がまた同じように流れて、それで年末だなと感じる。「節目」という感覚が、年々薄れているかもしれません。 年齢のせ…

月と眼球

ビルの隙間から月が見える。 見上げながら一緒に歩く。 自分たちだけが動いているように見える。 自分たちだけが止まっているようにも、見える。 同じことだと思う。 月に時間があるか? 月から時間が生まれるか? 月は定点だと捉える。 自分は月に観測され…

ゆくとしくるとし '18→'19 5(完)

年末年始に書くこのシリーズですが、間が空いてしまいました。 原因は2日から長野へスノボへ行っていたこと、その出発までに書き上げられなかったこと。さっきまで読み返して、加筆修正を少ししました。 勢いで書くと読みにくい所がちらほら、 それから、文…

ゆくとしくるとし '18→'19 4

今年の抱負の話をしましょう。 仕事用のHPの更新が滞っていますが、これは「とりあえず更新しておこう」というモチベーションが薄くなったからです。 必要ではない、と思うことは書かなくなった。ですが、その更新が今月また復活すると思います。機械設計の…

ゆくとしくるとし '18→'19 3

実家の庭掃除をしました。竹箒でアスファルトの上をガシガシ掃いていると、抵抗の強さと相性の悪さが身に染みます。 竹の枝一本ずつが触手となり、しかしそれらは巨大な非弾性体を前に、交信の余地なくはじき返される。落ち葉を竹箒で集めてから、合成樹脂の…

ゆくとしくるとし '18→'19 2

人はどのように回復していくのか。この問いを念頭に、訥々と言葉を紡ぎ続けているturumuraさんのブログをずっと読んでいます。 昨日投稿された記事の内容は、普段のように深く考えさせるものでありながら、年の瀬にふさわしいようにも思えました。以下のいく…

ゆくとしくるとし '18→'19 1

年の瀬です。今年は大阪に移ってきたので、年末年始は実家にいます。去年は岩手にいて、積もった雪がすべての音を吸い込んだ静寂の夜を初詣に歩きました。 近所の神社では身の丈の数倍は高く燃え盛る焚火が生命の中心で、ぽつぽつと訪れる人々はみなひっそり…

私信つづき(携帯復帰しました)

SIMカードのみをUQモバイルで購入して、 SIMフリー端末として購入したAQUOS SH-M04が動かず、 中古販売業者と通信業者の板挟みに遭って*1結局返品し、 (ここまでが前回時点) 別の販売業者から買った中古iPhone6Sはカード挿入後、一瞬で開通しました。ふう…

新しい仕事(0):磨耗を起こさない、風景との関係

前に書いた文章を読んでいました。 これが書かれた時の頭の状態が、読んでいると思い出されます。 眉間には軽く皺が寄り、口は意識的にぴたりと閉じられている。 真一文字を崩す口の端の歪みは、頭の潜行を許す身体の諦めの証。cheechoff.hatenadiary.jpこの…

新しい仕事(0):本と自覚

仕事についてちゃんと考えておかなくてはと思い、その一方で直近にやる必要のあること(引っ越し準備など)が確定されてそちらに意識がとられていました。 やることが具体的なほど動きやすいけれど、抱えるタスクが具体的であるほど、それと同時に対面してい…

ゆくとしくるとし('17→'18)

2017年も年の瀬です。今年は未だかつてないほど世間と隔絶した生活をしていました。 曜日感覚と季節感を除いて、時を刻む音を耳にしませんでした。 ともあれ、毎年恒例ということで少しばかり振り返ってみることにします。 去年までと違い、今年はこのブログ…

仕事のこと、住処のこと、ブログのこと

新たな生活の準備を少しずつ始めています。 × × ×とりあえず仕事は「本に関わること」を考えています。 思考を深める魅力を本に教わったので、その恩返しができればいい。 少しだけ具体的にいえば、「本を守る」仕事ができればいい。 すぐに就職するのではな…

リュック買いました(一本歯装備可&花粉症対策仕様)

旅に出るまでにやることはちょこちょこあるんですが(散髪とか耳鼻科で花粉症の薬多めにもらうとか)、昨日は旅の重要なお供であるリュックを買ってきました。後進のためにリュックのことを情報として載せておきます(…まあ将来的に片手で数えられるくらいは…

アフリカンなジャズ曲を聴きました

料理と食事の間によくラジオを聞きます。NHKをよく聞くんですが、土曜の10時からだったか、ゴンチチがパーソナリティをやっている「迷宮喫茶」という番組が、かける音楽もトークも落ち着いていて好きです*1。 この番組では日ごとに決められたテーマに沿って…

クラシック事始/「格付け」のあの曲/ 餓狼伝説の…?

今日はTSUTAYAへクラシックのCDを借りに行きました。中学生で吹奏楽部に入った時に「管楽器の中でサックスだけがオーケストラに入らない」と知って以来ずーっと「食わず嫌い」をしていて、久石譲(ジブリ映画で有名な曲がいくつもあります)以外はクラシック…

消費生活の「業縁」とその解放

まえおき 前↓に書いた話の続きのようで違う話になりそうな話です。cheechoff.hatenadiary.jp釣り銭に五円玉が出るように買い物をしている、と前に書いたんですが、当時は平日仕事していたので買い物が土曜の1回だけだったのが今はプールに行く日はだいたい…

湯治へ

明日からGWなので、まるまる使って玉川温泉へ行ってきます。 7泊8日。 帰ってから、何か書ければ書きます。www.tamagawa-onsen.jp × × × 5/29帰ってきました。 本当にあっという間の1週間。半端じゃなかったです、湯が。 入ればスパッと元気になる、とい…

「旧約聖書 創世記 2章18節」を朗読してきました

『わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か』(平田オリザ)を今回の遠征で読了しました。 選書時の目論見通り…という言い方は今の自分には多少ネガティブに聞こえますが、 旅先の用事と互いにリンクが生成されるような本でした。 × × × 地区…

井の中のコアラ、退会を知る

なんとも絶妙なタイトルを思いついたので、 twitterを止めることにしました。 × × ×と書くとウソになりますが、 まあ結果的にそう考えると収まりがよいという話です。 × × ×最近家でネットを使う時間が減っていて、 昨日5日ぶりくらいにPCを立ち上げると、 …

すべてが懺悔Fにならない

なみだがでたはなし 明日は友人の結婚式でした。何のぬかりもありませんでした。 習慣を重んじる僕は日曜に予定が入った場合もいつも通りの週末となるよう、 次の月曜の有休を、1週間前から申請していました。 (いつもは休む2日前に申請する習慣からすれ…

今年も「ゆくくる」書いてます

去年も同じ記事を書いたような…今年も例年通り恙ない年末年始を過ごせています。 年末年始の過ごし方の一つひとつが例年通りで、 そう考えてみれば時が止まっているようにも思えますが、 そうではないと確信できるのは、 「同じことを時期ごとに繰り返すこと…

軽井沢ワイルドカード

先週後半から会社の研修で軽井沢へ行っていました。「軽井沢」とだけ聞くと優雅ですが、一応お仕事です。 6年目になった同期と一緒にグループ討議やご飯や懇親会などなど。 部屋割りで鼾が凄い人と当って二晩とも眠れなかった以外は無難に過ぎました。 睡眠…

ひょっこり生活歌

寮の上階にインターン生が越してきたので、一首をば。+*+*+* 北欧の 故郷離れて 東(ひんがし)の 足音高き われここに在り+*+*+*久しぶりに詩情の湧き出る音を聞きました。 要するに上がドンドンうるさいんですが、 ここでひとつ彼の主観的合理…