human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

旅はあせらず、ご縁1㌕

出発はあさっての2/28(火)としました。

前日入りしてその翌日から霊山寺スタートとなるのですが、予報が変わって歩き始めの水曜も雨になっています。
初日くらいはとも思いますが、2ヶ月も歩くのだから晴れも雨もあるだろうとも思う。
土砂降りやザーザーでなく、サーサーくらいの雨なら歩ける用意はしてあります(レインウェア上下の下がハーフなので膝下が濡れるくらいだときつい)。

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一泊目の宿はもう予約していて、夕方までに着けばいいんですが京都から2時間少しで徳島に行けるようで時間にかなり余裕があるので(バスは京都駅10時発)、鳴門公園に寄ることにしました。
高速バスは鳴門口で下りればバス一本か鉄道で霊山寺に行けるんですが、鳴門口の一つ手前の駅が鳴門公園で、調べると「渦の道」というところがあって記憶に引っかかり、そういえば前に読んだマンガ『桃栗三年』(亀井薄雪)の舞台が徳島で、海の大渦の上のガラスにぴょんと飛び乗る場面がありました。

旅はゆっくりあせらずをモットーに、面白そうなところはどんどん寄って行こうと思います。
(たとえば八十八には含まれない「別格」と呼ばれる寺もいくつか行くかもしれません。険しい道は大変ですが基本的にアスファルトより自然道の方が一本歯歩きはとても楽しいのでよい気分転換になるはずです。あとは道中にある温泉にも惹かれます)

そういえば何年も前からちびちび読んでいた『蟲師』(漆原友紀)は今月はじめくらいにようやく10巻を読み終え、雰囲気がなんとなく遍路と通い合うので再度1巻から読み始めて昨日は2巻の「あめがふる にじがたつ」を読んだんですが(作者もあとがきで2巻のお気に入りと書いていますが、僕もこの話が大好きです)、蟲を寄せ付ける体質のギンコはひとところに留まれず根無し草の放浪生活を余儀なくされているわけですが、この話の中で出てくる「目的のない放浪は時につらい だから時々は目的をつくる そうすると余暇が生まれる」というセリフが今回読んでとても身に染み(る予感がし)ました。
目的をしっかり持っておけば充実した旅にできるはず、と思うのは、自分が学生の頃に大阪から北海道まで自転車旅行をしたことがあったんですが、夏休みに行ったので日にちに限りがあるために「宗谷岬に到達する」という目的の裏には「なるべく早く」という制限が隠れていたんですが、今回は期限もなにもなく、どれだけかかっても構わないのです(あまり長くなると気温が上がってきますが、実は今まで着たこともないような超薄着*1の準備もしているので何の問題もありません。と言い切っておこう)。

旅の目的は「八十八ヶ所を回ること」ただこれだけ。
だから、足に無理のないペースで進み、休憩や足休めの日も適宜とり、そうして生じた余暇はその場所を十分に味わいたいと思います

桃栗三年 (RYU COMICS)

桃栗三年 (RYU COMICS)

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この話↓が最終的にどうなったか。

cheechoff.hatenadiary.jp

こうなりました。

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数えると295枚でした。
こわごわ測ると約1kgでした。

荷物はもう揃っていて、リュックに詰めては出して量減らして、てなことをやって今のところ総量6kgに落ち着いて(?)いるんですが、これは履物(サンダルor下駄)未積載状態でさらに道中では水や食糧も積むのであり、そして荷造り中はこの話↑を忘れていたことが意味するのは295枚も6kgに含まれていないという事実。

ちょっと勘弁してほしい…と言いたいところですが、こんなに五円玉を退蔵していてもしょうがないし、五円はご縁だと散々力説した以上何やら恐ろしいことでもあるし、とにかくこの¥1,475もかついで持って行きます。

とりあえず麻紐に通してみました。
昔は和同開珎やらをこうやって持ち運んでいたのでしょう。
忍玉乱太郎』(尼子騒兵衛)を思い出します。

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上にリンクした前の記事では「寺を巡るごとに少しずつ『ご縁』を解放していく」みたいなことを書いたはずですが、リュック積載量がシビアなのでたぶん1番の霊山寺でまるっと全部解放することになると思います。
つまりこの五円束↑をそのまま賽銭箱に放り込む、と。

大奮発ですね。

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ちなみにタイトルですが、僕がたしか高校生の時に「恋はあせらず」というドラマをやっていました。
貧乏バーテン(織田裕二)が高嶺の花のヒロイン(小雪)にお近づきになるべく奮闘するという筋書き。
バーテンの相棒だか悪友だかで香取慎吾も出ていたような。

主題歌*2が好きだったんですよね。
ん、なんとなく「ショムニ」も同クールだったような記憶が…。

昔はテレビっ子だったなあ。

*1:ハーフよりさらに短い「短パン」というやつです。たぶん小学生以来ですね…村上春樹のエッセイをずっと読んでるとこの辺の感覚もおかしくなってきます。この短パンは白で、これに合わせて白の脚絆も購入してあるので、上着の白衣と白鼻緒の一本歯を合わせれば「超正統遍路スタイル」となります。勝手に言ってるだけです。

*2:「どぅーわどぅどぅーわどぅーにどぅあいにーどぅ」というサビ。なんのこっちゃ。