「ヘンショリ君」と「100%人柱」のこと
『僕らはみんな河合荘』(宮原るり)をちびちび読んでいます。
主人公の高1宇佐君が変人の巣窟に下宿して和気藹々と過ごすマンガです。
コミュニケーションの機微が丁寧に描写されていて社会勉強になります。
露骨な下ネタが清々しくすら思えるのは住人たちの「歪みない残念さ」ゆえでしょう。
(『生徒会役員共』(氏家ト全)の清々しさとは違って、あれは純粋に壊れているのですね)
細大漏らさずボケを拾う宇佐君がほんとうに羨ましくも不憫で、
2巻の終わりでそれが彼の生来の性であることが分かるのですが、
ここでふと「100%人柱」という言葉が浮かびました。
今並行して読んでいる『小暮写真館』(宮部みゆき)の主人公のことです。
彼、花菱英一(両親や弟からも「花ちゃん」と呼ばれる)は高2で、
人の頼みを断れず、人情に弱く、思ったことがぽろりと口からこぼれる。
たびたび厄介事に巻き込まれながら「俺は100%人柱だから」と自認し、
デキる友人たちを羨みながら、こんな自分もまんざらではないと思っている。
そうそう、なぜ花ちゃんを連想したかといえば、その2巻の終わりで、
宇佐君が中学の時に「ヘンショリ君」と陰で呼ばれていた、という話の所でした。
つまり変人処理担当で、学年のおかしな人々が構ってくるのを受けていた、という。
なんというか、なんだか懐かしいなと思いました。
もしかしてどちらも面白く読んでいるのは「共感」からかな、とか。
- 作者: 宮原るり
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100パーセントという文字を見て、真っ先にあの歌を連想したのですね。
NHK教育で毎日17:50から10分やってましたね…今もやってるのかな。
実家にいた頃はなんだかんだで見ていた気がします。