human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

19日目:長閑で平凡な日 2017.3.19

<19日目> (33)雪蹊寺〜(35)清瀧寺(BI[ビジネスイン]とさ) 22.1km

(1)ゲタの具合
歯が両足とも右側が大きくすり減る。
左足で顕著。
右足は意識すれば平らになる傾向。
前の[=一足目の]一本歯だと真逆(両足とも左側)だったハズだが…
体が傾いてる?
ずっと意識し続けるのは疲れるが、明日から3日間はキョリが短いので歩き方の調整をしよう。
歯が傾くと、そのままだんだん傾斜がきつくなる気がするので。
歯裏まっすぐを維持し続ければ歯の減りは一番少なくできるハズ。

相変わらず関心の高いゲタ問題。
 
道中歩き遍路さんからも靴裏のすり減りについて同じような話を聞いたことがあります。

道路は平坦に見えて実際は微妙に湾曲していて、極端に言えばカマボコ型をしている。
つまり、道路の左端は左側に傾き、道路の右端は右側に傾いている。
歩行者はだいたい(というかほとんど)、道路の進行方向に対して左側を歩くので、靴裏は右側の方が大きくすり減っていく。

というのが一般論なのですが、「徳島と高知では靴のすり減り方が違う」という意見も。
では僕自身が一足目と二足目で歯のすり減り方が変わったのは、道路整備する県ごとの事情の違いなのか?
あるいは、一足目のすり減りを修正しようという意識のフィードバックが強すぎた結果か?

どうなんでしょうね。
…どうだったかな。
日記の後半で何がしかの結論が出てくるかもしれません。
 

(2)鼻緒と足の具合
昨日2回こけてのびてない方のゲタがきつい。
ずっと履いていると足指裏の感覚がなくなってくるので時々左右を入れかえて履く必要があるが、歯の傾きとの兼ね合いが難しい。
あと足の甲の痛みも続いている。
マッサージをしっかりやるのと、後休憩をこまめにとって締め続けを防ぐのがよいかも。

苦労してますね。

ただ、靴歩きの歩き遍路にも靴擦れのつらさがあります。
出発前にウォーキングで慣らして大丈夫でも、いざ遍路が始まると一日中徒歩が延々と続くわけで、その次元の違いを初体験の人はみんな思い知らされます。
あまりに足が痛くて別の靴を買ったとか、宿に連泊することにしたとか、そういった話は何度も耳にしました。

僕自身は、歩けないほど足が痛んだことはなかったように記憶していますが、まあ麻痺してたのかもしれないし、テンションが上がっててものともしない心境だったのかもしれない(同じか)。

あ、でもずっとゲタを履き続けて、足の指は変形しましたね。
人差し指の甲の、鼻緒とこすれる部分が異常に膨らんでいました。
痛みはなく、腫れたというより「そこの肉が分厚くなった」感じ、でもタコのようにカサカサしているわけでもなく、むしろ骨が出っ張ったような滑らかさがありました。
その膨らみは形状的に、鼻緒の把持力向上に貢献していたと思います。

後天的獲得形質というやつですね(違う)。
 

(3)フェリーを逃す
8:10の便に2分足りず、船がちょうど出て行くのを見送る形となった。
待合所で朝寝していたら今日の算段を立てる間もなく次の便が来た。
波の音と鳥のさえずりに紛れてまどろむ
なかなかよい。

長閑なひととき。
 

(4)自転車遍路のおじいさん
清瀧寺[に至る急な山道]に上る途中でチャリを置いて登り始めたおじいさんと同道。
イカンバンヘルニアで長くは歩けないらしい(2kmまで)。
でも前かがみなら平気。
70歳超だというから、元気なことで。

所感:
出来事としては平凡な一日だった。
明日からは調整日ということで、身体の調子をじっくり見よう。

このおじいさんは参拝後の下りはヒッチハイクをして下りていました。
その駐車場でのやりとりをちらりと見た記憶があります。