human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

「24時間参れますか?」、『寓話』と『正法眼蔵』読始

今日は高野のイズミヤ→府立図書館→京大ルネというコースでした。

南北の移動はほぼ鴨川で、住んでるところは鴨川デルタに近いんですがそこから「上り」(高野川方面)と「下り」を一日で両方やったのは初めてでした。
まあ靴なんで平気…と言いたいところですが、右足の親指付け根付近(足の平?)のタコが痛い(ここの痛さで疲労度がわかる。気のせいかもしれない)。
たぶん4時間以上は歩いたんですが、これくらいでへこたれているようではまだまだです*1


もともとの用事は図書館だけだったんですが、イズミヤのパン屋さん(ブーランジェリーという108円均一のパン屋)のパンが食べたくなったので、イズミヤの近くにクリーニング屋があるなあと別の理由をつくって行きました。
そのパン屋はスーパー内のパン屋が時々やる100円均一セール品みたいなのとは違って「質実剛健」な感じで、午後過ぎに行ったんですがご年配方で大盛況でした。今日は3個*2買って、高野川〜鴨川を下りながら食べました。とんびがおそらく僕のパンを狙って上空を旋回していましたが、じーっと見ていると飛び去っていきました(勝利!)。

図書館ではまず正法眼蔵を検索して閲覧し*3、昨日かるーく「読んでみようと思います」と言ったことが悔やまれる代物であることを確認しました。岩波文庫(青)で4分冊あるんですが、その1冊にしても4週間ではとうてい読み切れない。しかし「ここで引いてはマダガスカル*4」ということで、借りるのをやめて買うことにしました。

で、借りていた2冊を返して、次に読むと言っていた『寓話』(小島信夫)を借りました。この重量感…

帰りは二条通で鴨川に出る前にイオンを見つけたので入ってみて、野菜が安くなったなあと眺め(レタスが1玉200円台でした。一番ひどい時は600円もしていた…!)、小腹が空いていたので「鴨川歩き食べ」用のコロッケ2個(一昨日と同じやつです。「タスマニア産牛肉使用」とかで2個100円。衣がカリッとしていておいしい)を買い、鴨川の西側の河川敷を歩きながら食べ、今出川通まで来て道路に上がったのですが「正法眼蔵をどこで買おうかな?」と思って近所の古本屋を思い浮かべてみて、「そういえば京大生協があるな」と思いついたので東大路通の書籍部へ行きました。

ここも院生時以来なので6年半ぶりで、内装ががらりと変わっていました。あまり目移りするといけないのでさっさと文庫エリアへ行って*5岩波文庫を見ると各色ともずらりと並んでいて「これはあるだろうな…」と期待半分諦め半分(なかったら吉岡書店とか古本屋に行こうと思っていたので)で「青」の最初から順番に見ていき、当然ですよと言わんばかりに(誰が言うかって、まあ陳列棚ですかね)それはありました。が、他の本に目もくれず目的を達成するのもなんだか味気ないなあと思って(ん?)、『正法眼蔵』を手に取らずにぐずぐずしているとすぐそばに鈴木大拙の本があって、なんだか面白そうというか今の自分が知りたいことが書いてある気がしたので『禅堂生活』も一緒に買いました。

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今日入手した3冊。
『寓話』の重量度が半端ないです…大きさが文庫本のちょうど2倍で、550ページくらいあります。
これはなんとか4週間で読むとして、『正法眼蔵』もこつこつ音読するとして…うーん、生活の深度(ってなんだろう?)を上げんといかんですな。

*1:この後に書いてますが一昨日に続いて今日も河川敷で「歩き食べ」をして思ったのは、パンやコロッケを味わって食べるうちに歩行動作への意識が薄くなってくることで、これで姿勢が崩れてくるのはもちろんよくないんですが、理想はこんなふうに歩くことを意識しないで歩けるような状態なのかなと。和歩は常に開発中なので歩行動作への意識はある程度注がれているのが常態なんですが、そういう意識がなくなってさらに、魚が水中で眠るように、馬が立ちながら眠る(んでしたっけ?久井諒子『竜の学校は山の上』の短編にそんな話があったような…ケンタウロスだけど)ように、歩きながら眠れるようになれば「24時間(遍路に)参れますか?」ってなことに…無茶もいいとこですね。

竜の学校は山の上 九井諒子作品集

竜の学校は山の上 九井諒子作品集

*2:ピザパン、カボチャクリームパン、くるみチーズパン。焼きたての中から選びました。くるみパンって大体生地が固いんですが(僕はそれが好きですが)、焼きたてでふんわりもっちりしたくるみパンは初めて食べました。これはこれでいいですね。

*3:「自動書架」だったか名前は忘れましたが開架にはなくて、司書さんに言ってモータープール式(?)の棚から取り出してもらいました。物品運搬用エレベータの入口みたいなところへ、画面に入力して指定した棚が(たぶん)コンベアで運ばれてくるのです。おそらくこの自動書架は図書館の地下に巨大な空間を占めているのでしょう…その空間の整備員とか楽しそうだな。「攻殻機動隊・THE LAUGHING MAN」のアオイ君みたいな感じじゃないかしら。

*4:言いっ放しばっかりも不親切なので…「男がすたる」ですね。わかりにくいですか。

*5:でも小説棚は見てしまうのですが…森博嗣がまた新シリーズを始めてますね。ウォーカロンがテーマのWシリーズ。読みたいなあ…1作目『彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone?』が15年後半に出たようで、書店にはもう3作が平積みされていました。相変わらず書くのが早い。