human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

豆供養のこと

スギ花粉の季節はとうに過ぎました。スギだけに(げふんげふん)さて、会社ではまだマスクの人がちらほらいて、ヒノキは継続中らしい。 僕はアレルギーはスギ(とわずかに鱗粉)だけなので、もう"shaba-life"です。 過ぎ花粉に苦しみ始めた2月頃に、コーヒ…

「夜走り」の呼吸と意識について

ランニングの話です。これから続くとみて「走ること」タグを作りました。走るときの呼吸なんですが、足の着地と同時にしているのは昔からです。 で、昔(走るのが嫌いだった頃)は「吸うも吐くも同じ回数」と思い込んでいた。 じゃないとバランスが悪いはず…

走り始めることについて考える時に僕が書くこと

いきなりですが、先週末からミッドナイトランニングを始めました。 いろいろな転機があったのでついでに始めたような案配で、「いろいろ」の経過は以下のようなものです。・先週半ば:仕事中に唐突かつ緩やかに「鎌倉に行きたい」と思う。 ・先週半ば:気温…

「視野の広い必然」について(後)

最近自分の指した将棋をよく忘れるんです。今まで九〇〇局以上は指しているんですが、それまでは大体覚えていたのが、ここ数年は一ヵ月くらい前の将棋でも忘れていることがあるんです。でも、なるべくいい方に考えて、忘れればそこにスペースができて、そこ…

「視野の広い必然」について(前)

勝負を度外視するわけではないですけれど、自分の納得できる将棋を指せたときには、たとえ負けても満足できるんです。私の将棋の理想は、一局の将棋が初手から終わりの一手まで、一本の線のようになっていることなんです。この手を指されたら次の手はこうな…

着地前の「肩引き」について

和歩の話で、前回の記事↓の続報です。「瞬獄殺的歩行」について - ユルい井戸コアラ鳩詣cheechoff.hatenadiary.jp解説なしで使ってしまいましたが、「瞬獄殺」は格闘ゲームの技です。 恐らく格ゲーで最初に流行った「ストⅡ」の豪鬼というキャラの超必殺技。 …

稲村ケ崎、七里ケ浜、江ノ島

今日は年末年始の帰省を除けば、今年初めて電車に乗りました。有休をとって、久しぶりのおでかけです。 目的地は、『季節の記憶』(保坂和志)の舞台、稲村ケ崎です。 文書家?の父と子の「のほほんぶらぶら」な日常が描かれていて、 自然や街並の(描写の)…

ゆーじと社長の息子の言葉など(2011/11/26)

2011/11/26(土)15:45店内 Lブレンドコーヒー ¥220 「今の自分が、何もしないで幸せならば、それは 自分の周りの人々が苦労してきた結果なのだ」 「人はゼロから生まれるのではない」 「両想いの人しか幸せになれない世界は、 きっと哀しい世界だ」 +*+…

必要と必然について

「必要」という言葉に、強く反応することがあります。 「必ず要る、というがそれは本当か?」と疑問に思うことが多々ある。 「必要」という言葉がその物や状況の必要性を形作るのは本末転倒とも思う。 自分の中に強い基準があると、人の言葉にも自分の思考を…

「自然」の実感について

久石 今、みんな暇さえあれば携帯メールをしているみたいだけれど、メールに花鳥風月のことを書く、自然のことを話題にする人なんていないんじゃないのかな。 養老 振り返って考えたとき、人間世界の誰それに怒られたとかいじめられたとかいうのは、自然の中…

「自然」を書くこと

養老 (…)中学生の時にいじめられた記憶を二十五歳になって書いたという『十四歳の私が書いた遺書』という本を読んだんです。そこで気がついたのは、その本の中には、花鳥風月が一つも出てこないんです。桜が咲いた、台風が来た、雪が降ったといったことは…

首凝り族アイデンティティの危機について

新たな首凝り対策を閃きました。内容を簡潔に言えば、仰向けに寝転がりながら読書をします。 本は腕を上げて支えるわけですが、もちろん腕は疲れます。 その時に、本はお腹の方に置いて、頭を持ち上げて読みます。 首がすぐ疲れるので頭は後ろに落ち、また腕…

「自分の必然」の情報化について

最近、「必然」について考えています。一般的には、そうなるべくしてそうなった、ということを意味します。 これを「最初から、やる前から結果が決まっていた」ととらえる人がいます。 結果が分かり切ったことをやっても面白くない、と言えば頷きはします。 …

無題3

目の前では鯵が開かれ、顔を上げれば窓の向こうに空が開けている。「明日の全体朝礼、なくなってんな」 「社長も出張でお疲れなんと違う?」 鯵の開きを「さらに開く」取り組みは食べるごとに改善されている。焼きサンマや鰊の煮付けみたいに骨がまるごと取…

橋本治の本とロマサガ3のこと

「平日和書」として『退屈な迷宮』(関川夏央)をおととい読了しました。 1月末に読み始め、2週間に5日のペースで読んで、意外に時間がかかりました。 読む前の印象と違って資料的な書物で、内容は南北朝鮮のルポや歴史の解説など。 日本が北朝鮮をもては…

「背負わされる人びと」のこと

このブログについて(0) - ユルい井戸コアラ鳩詣cheechoff.hatenadiary.jp このブログは去年の6月から始めて、あと少しで1年になります。 1年弱の間に何度か文章のスタイルが変わっています。 一度大きく変わったのが11月で、冒頭に掲げた記事では軽…

無題2

歩道の左側にはきちんと雑草が刈られた庭らしき敷地があって、間隔をあけて木が7、8本植えられている。「モモが食べたいなぁ」 濃い目のピンクに染まった桜を見ながら先輩がそんなことを言う。 「どうしてですか? さっきの会議のせい?」 「違うよお。こ…

「瞬獄殺的歩行」について

ヒドいタイトルですが…前の記事↓に関連するような話です。すり足感覚とハクセキレイのこと - ユルい井戸コアラ鳩詣cheechoff.hatenadiary.jp静かに歩こうとして、「体重移動を感じないのが理想では?」とふと思いました。 体重移動とは、右足を踏み込めば右…

無題1

ここの信号は短い。 川沿いを少し歩いてきて橋を渡る前から、赤だった信号はもう青になっている。どうせ二度渡るのでどちらでもよいのだが、どうせなら川沿いで待ちたいと思い、少し歩を緩める。横断歩道を一度渡って立ち止まり、低い所を流れる川を真下に眺…

すり足感覚とハクセキレイのこと

和歩の話です。最近はまたちょっと寒いですが、暖かくてだんだん薄着になってきました。 それに伴い、歩いている間の「鷹取の手」をあまりやらなくなりました。 ジャンパで隠れている間はよかったのですが、袖から出ると少し引け目を感じます。 ただ手の緊張…

「待ち方」について(後)

前回↓の続きです。「待ち方」について(前) - ユルい井戸コアラ鳩詣cheechoff.hatenadiary.jp自分のことを書こうと思ったのですが、それはやめることにしました。 ちょうど今日の昼休みに読んだ小田嶋氏の記事↓のことがあります。 僕の部屋は世間から隔絶さ…

"to keep things whole"について

We all have reasons 僕らはみんな動くための for moving. 理由をもっているけど I move 僕が動くのは to keep things whole. 物事を崩さぬため。 "Keeping Things Whole" Mark Strand 「物事を崩さぬために」マーク・ストランド(村上春樹訳) 一部(最後の…

「待ち方」について(前)

「二ヵ月と十日」と彼女は即座に答えた。「彼にはじめて会ってから、消えちゃうまでよ。二ヵ月と十日。日記をつけてるから覚えてるの」 オレンジ・ジュースが運ばれ、空になった僕のコーヒー・カップが下げられた。 「あの人が消えてから、三ヵ月待ったわ。…

「野原の不在」について

in a field 野原の中で I am the absence 僕のぶんだけ of field. 野原が欠けている。 This is いつだって always the case. そうなんだ。 Wherever I am どこにいても I am what is missing 僕はその欠けた部分。 "Keeping Things Whole" Mark Strand 「物…

「いいひと」17巻を読んで(2011/07/03)

2011/07/03(日)16:09店内 Lブレンドコーヒー ¥220 「いいひと」17巻を読んで ・今いる中で、自分に何ができるか ←それは将来への想像を兼ね合せた上での「今」 ・その将来とは、 「こうなりたい」よりは ("To do") 「こうありたい」に近い ("To be")…

「運動性だけがある音楽」のこと

養老 『The End of the World』には意識的な志向性がありますね。どっちかというと情緒的。『Sinfonia』の方は論理性の追求ですね。 久石 はい、まさにその通り。(…)『The End of the World』は(…)ある種伝えたいことがあって、その認識を持って作曲する…

ネケイク、指立ち、ドア正座

先週末から首凝りが再発しています。 米を担いで歩き回ったせい、だと思います。 一日デスクワークの部署にいれば「毎日が臨界期」です。 と思っておかないと、やりくれません(?)。首はどうも凝りではなく神経痛らしい(前も書いたような…)。 逆立ちの頻…

「入れられ子」実験のこと

「飛ぶ言葉」を意識します。 自他の境界を、内側から曖昧にする試み。 外の会話が、内で為されていると見なす。 外の会話として聴けば、反応してしまう。 内で為すとは、自ら思考すると同じ状態。 それは、外の会話の主体になりきることでもある。 初詣の神…

「変化を映す鏡」について

彼女は一種不思議なさびしさを感じた。それは財産を惜しむ心でもなく、また財産が与えるものを惜しむ心でもなかった。理由は、彼女が、これまでの生活にあって、ジャックほども、無駄な剰余というものは知らずに暮してきたのだから。ただ彼女は今、自分の新…