human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「ヘンショリ君」と「100%人柱」のこと

『僕らはみんな河合荘』(宮原るり)をちびちび読んでいます。 主人公の高1宇佐君が変人の巣窟に下宿して和気藹々と過ごすマンガです。 コミュニケーションの機微が丁寧に描写されていて社会勉強になります。 露骨な下ネタが清々しくすら思えるのは住人たち…

リビング・サイエンスについて

『おはようからおやすみまでの科学』を本日Veloceにで読了しました。自分の生活について自分で考える、とはとても大事だと思います。 生活を構成するもの、食品や電化製品をただ消費・利用するだけでなく、 その出所を知る、仕組みを知る、それらの関係につ…

静を賦活する動について

今日は昨日気まぐれでとった有休でお休みでした。 土日以外の休みは一日で一冊読み切ることにしていて、 今日読んだのは『きまぐれ指数』(星新一)でした。 コメディ経験は森博嗣本しかなく(王道ではないな)、新鮮でした。少し前から短編集も好きになった…

「平日洋書」のこと

昨日の続きというか、偶然に便乗したセットの話題です。昨日と同じように「ブルデューの次は…」とやはりりんごをかじりつつ。 で、先の年末年始に実家から持ち帰った数冊は予め目をつけていました。 3冊あって、どれも興味があるのですが、傾向が偏るように…

「平日和書」のこと

日課の読書2冊がちょうど一緒に入れ替わりを迎えました。最近何度か抜粋した池澤氏の本は先の金曜に読了し、 長い付き合いだったブルデューの本は昨日読了しました。 後者は半年以上かかっています(そしてまだ上巻…)が、 「読み終えた!」ではなく「次の…

花粉症のこと

…。風邪が治りきらない感覚があります。 もしかして、花粉症と接続してしまったかもしれない。 頭ははたらくのだけど、頭というか、目の奥が少し重い。 目がしぱしぱするような気もして、でも画面の見過ぎとは違うような…自分は花粉症が鼻より目にくる人です…

現状維持から変化へ(4)完〜そして日常へ

前回↓の続きです。ひとまず区切りにしたいです。現状維持から変化へ(3)〜変質するナチュラルについて - ユルい井戸コアラ鳩詣そもそもなんでこんな話を考え始めたかを振り返ると、 『明日は昨日の風が吹く』(橋本治)を読んで何か書きたいと思ったのでした…

現状維持から変化へ(3)〜変質するナチュラルについて

前回↓の続きです。"現状維持"から"変化"へ(2)〜思考と身の丈について - ユルい井戸コアラ鳩詣 医療には正常か異常かという観点だけで、全体を水に個別的な課題に努力を傾注するという一面があります。でも倫理は、病気は避けるべきとか、難病を持つことが…

"現状維持"から"変化"へ(2)〜思考と身の丈について

前回↓の続きです。現状認識から行動へ(1)〜必要と不安について - ユルい井戸コアラ鳩詣タイトルを微妙に変えましたが、言いたかったのはこちらでした。 まず「行動」の方ですが、これは生活を変えるとか、体を動かすとかいう話ではない。 結果としてそれらに…

風邪の話と四足歩行について

風邪を引きました。 引かないなあ元気だなあ、と思っていると、なんともあっさり。 週始めの夕方に多人数での勉強会があってから、途端に体調が崩れました。 研修室の生暖かい空気と人口密度の高さが…とはいえ、自分も弱っていた。で、会社を休むほどではな…

システムに回収される関心について

無関心とはただ相手を認知しないということだけではない。相手の体験を恣意的に改竄し自分たちにとってのカタルシスの物語のひとつとして「回収」していくという形の無関心と同時にある。 「一日目 岬から始める」p.67(新原道信『境界領域への旅 岬からの社…

"身近"な著者と「ままごと」のこと

文章には、様々な階層において意味があります。辞書的意味を組み合わせた「一般的な意味」に加えて。 その文章はいつ、誰が書いたのか? その文章は、書かれたのか、話されたのか? その文章は、母国語か、外国語の翻訳か?それらの情報によって、同じ文章に…

栄枯盛衰(2011/05/08)

2011/05/08(日) 14:14 店内 Lブレンドコーヒー ¥210 ●漫画のリアルになった時代 (美男美女しか出ないドラマ)とジブリアニメを見て思う 本来リアルに伴う「不整」「しわ」が丁寧に修正・消去された アニメで描かれてしか触れることができない 「リアルが描…

高校吹奏楽部の思い出など

昔話です。本題に辿り着くまでが長そうですが…これを書こうと思ったのは、年賀状がきっかけでした。 僕は昔から筆無精の筆まめで、と、いきなり矛盾してるんですがそのこころは、 手紙なんて全然書かないけど書く時は紙面を文字で埋めるタイプ、という。 手…

象徴的暴力のフラクタル性について

昨日の意欲が別の所にいきそうですが、読んで、考えてしまったので書きます。 象徴的暴力は、赤裸々な暴力が不可能である時に暴力がとる穏やかで隠然たる形式であるが、そうだとすれば、婉曲化の労苦をお払い箱にしてメカニズムの発展が要求する「魔術から解…

現状認識から行動へ(1)〜必要と不安について

…最初は「必要」について考える記事のはずでした。何度も書くと言いながら投稿するのをためらっていたテーマです。 僕自身関心がとても高いテーマなのですが、考えを進めるうちに、 進んでいたはずがいつの間にか立ち止まり、後ろ向きに縮こまってしまう。 …

「ついで症」の戦略について

やる気が出ないことでも、それが何かの「ついで」だと途端に足が軽くなる。やった方がいいことでもやらなくちゃいけないことでも、同じ傾向が見られる。 タスクの重要性に限らず、また私的な領域だけでなく仕事上でも時々発揮される。 多少の労力や時間を要…

「車のない島」のこと

「旅行」タグを久しぶりに使ってみました。 が、これは「行ったよー」ではなく「行きたいな」の記事です。 忘れないように(忘れてもいいように)、備忘録ですね。 備忘録、というのも忘れることが前提の言葉な気がします。 まえおき 毎年恒例のことなのです…

「二人称の<死>」と支配について

自分の命は自分のものだという感覚は、じつは財産保全という考え方や自由主義や個人主義などと、歴史的に手を携えて成長してきたといっていいと思います。(…) つまり、近代では命や才能や性質といったものが財産と同じく交換財になってしまったということ…

音楽と集中と丹田について

ほぼ毎日、朝と晩に部屋の壁に向かって逆立ちをしています。 肩凝り解消目的で始め、2ヶ月ほどやっていますが継続時間は延びません。 本来の目的の達成如何は経過観察中で、興味が派生してちょこちょこ考えています。 タイトルを「逆立ちについて」にした方…

「手を支点としたヒンジ運動」について

和歩の話です。 腕の動きを制御するのも、やさしくはない。製図用ライトの傘をつかみ、斜めに引っ張って左側の低い位置へ、あるいは、右側の上のほうへ動かして、傘が動くときのアームの動きを観察してみよう。傘は斜めの直線にそって動くだけだが、アームの…