human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

接骨院の院長の話

今日から毎週、接骨院に通うことにしました。
やっぱりまえおき長いです。

経過1

首の違和感が自分の工夫ではどうにも治らんなと思い、1月ほど前に整形外科に行きました。
駅前で繁盛しており(年配の方が多い)、院長は片時も惜しいという感じで診察されました。
(診察室で喋ってる間に奥の部屋からスイッチの付いたコードがニュッと伸びてきて、なんや思たらレントゲンのスイッチでした)
症状を説明したら、それをPCに打ち込んで開口「じゃレントゲンとりましょう」。
撮って、待って、写真見せてもらって、開口「異常ないですね。不安ならMRI撮れる所紹介しますがどうしますか?」。
…自分は何をしに来たのだろう?
と改めて考え、「治療したいのですが」と言うと、開口「じゃとりあえず薬出します」。

なんというか、久しぶりに医者に行ったのもあるんですが(虫歯体質でしたが2、3年前から毎食後&寝る前に葉を磨くようになって歯医者に行かなくなり、去年から花粉症の薬を市販で揃えることにして内科に行かなくなり、最近保険組合か何かから「1年間保険使わなかった健康なあなたにおめでとうカタログギフト的なものあげます」の通知がきたのでヘルスメータを貰うことにしました)、患者には主体性が認められんのだなぁと思い出し、こんな医者に治されても嬉しくないと思ったので通うのを止めました。

経過2

その後会社の相談医と何度か喋って色々示唆を得ました。
まず「首が左に傾く癖があるね」と言われて「それや!」と思いました。
首の違和感とは首の左の頸骨付近の抵抗(多少の圧迫感があり、首をどちらに曲げてもそこに抵抗を感じる)です。
僕は文字を読む時に「姿勢を変えよう」と思うと首が左に傾くようで、横書き・縦書きに関わらず文章を読む時に首が左に傾く場合は支障がない一方で首を右に傾けると読みにくいことに相談医の指摘を受けてから気付きました。
そして首を左に曲げる場合、左側は圧縮されて血が通いにくくなるとのことで、この癖を治せば改善されるのではと思い、これは現在進行形です。
あとは「ビタミンBが肩凝りに効くかもしれない(「効いたらいいね」だったかな)」と言われて錠剤をもらい、2週間試しましたがそれは特に効果がありませんでした。
あとは…「整形外科とかにリハビリに通ってる人が社員に何人かいたけど、大体が長丁場で、数ヶ月通って症状が少し和らいだけどそれ以上効果がなくて止めちゃった人もいるね。まず肩凝りやら首の痛みは今まで生きてきた積み重ねの結果だから、すぐには治らないと考えた方がいい」と言われ、それはその通りだと思いました。
痛みが強くなり始めたのが最近だとしても、その原因はもっとずっと前から続く生活上の無理や変な癖にあって、完治に時間がかかるのは当然として、(薬に頼らずに)痛みを和らげるのもすぐにできるとは限らない。
思えば一日デスクワークの仕事と読書の習慣に限らず、長年サックスをやってきた首への負担(楽器をストラップで吊るして首にかけるので楽器の重さがほぼ首に来ます。バリトンサックスやってた頃は首がもげそうな思いをしました)とか、チャリ旅でドロップハンドルのチャリに乗る時の首への負担(ハンドルを持つとうつ伏せが自然なくらいの前傾姿勢になって、そこで頭を無理やり上げて前を向くのです。旅では一日中濃いでるので首がつらい時はけっこう下向いて走ってました…危ないなあ)とか、現状を招く布石は過去にいくらでもあって、それらをなるべく思い出して納得せんといかんなあと思っています。
つまり、長い期間をかけてじわじわ治していこう、その間の経過をしっかり身体で感じていよう、と思ったのであります。

接骨院の話

そんな時、ちょっと前に「積年の疲労が溜まってるなら鍼ええんやないですか」とある所から提案を頂き、整形外科を見限ったところだったので探してみました。
鍼灸院は厚木市内に多いようでいろいろあったんですが、たまたま見つけた「ほねつぎ」という所が毎週通うBookOffのすぐそばにあったので「これも縁だ」と決めました。

効果はしばらく通わないと何とも言えないのはもちろんですが、書きたかったのは院長さんのことです。
初診だと院長の診察をまず受けるんですが、呼ばれて入った院長室にはなよっとした人がいて、あれーと思いました。
PCやら本が積まれたデスクの前に院長然として座っているから違和感はないのですが、例えば院長室の端っこに姿勢良く立って待機してたりなんかしたらまず院長には見えない。
まあそれは親しみやすいということで僕にとってマイナスではなくて(僕は自分の身体をなるべく自分で把握していたいので、丸投げしたくなるような威厳はいらないです)、なにより第一印象で親しみが持てたのは『ほしにねがいを』(中川貴賀)の「"田中くん"さん」という登場人物(人っぽいけどたしか宇宙人)に似ていたからです。
記憶が曖昧ですが、この本の中で僕は彼がいちばん好きで、彼の「自分の使命に忠実で、冷徹でも温情でもなく、その使命感からくる泰然自若」なところに憧れたのでした(これはきっと「人間の人間でないものに対する憧れ」の典型でしょう)。
この本は数年前にBookOffで一度立ち読みして、「もう一度棚で見つけたら買おう」と思ったきり見つけられていません。
せっかくなので、買って読んだらまた何か書きます。

ほしにねがいを (アフタヌーンKC)

ほしにねがいを (アフタヌーンKC)

症状の経過もまた書きます。
上に書いた人(整形外科の院長、会社の相談医、接骨院の院長)の皆から「大した症状ではない」「平気そうに見える」などと言われましたが、それは偏差値が低い(=症状が重い人はもっと沢山いる)というだけで、見過ごすつもりはなく、ましてや慣れてしまう気などさらさらありません。
生きにくさを犠牲にしても、身体が違和を感じる感度は高く保ちたいです。

そうだ、院長に言われたことを忘れないうちに書いておこう。
(1)毎日お風呂に入ること(41℃、5分)
(2)痛いところは触らない(関節の不都合なので、揉んでも効果はない)
(3)痛くなるような動作はしない(ストレッチは無理なくやる)
(4)疲れたら休む、長時間動かなかった時は軽く運動をする
3つ言われたはずだけどなぜ4つあるのだろう…まあいいや。
あとは首だけでなく、肩や背中の広い範囲の凝りも関係しているようなのでその部分も動かすようにしよう。