human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

「いいひと」17巻を読んで(2011/07/03)

2011/07/03(日)16:09

店内
 Lブレンドコーヒー  ¥220



「いいひと」17巻を読んで


・今いる中で、自分に何ができるか
 ←それは将来への想像を兼ね合せた上での「今」


・その将来とは、
  「こうなりたい」よりは ("To do")
  「こうありたい」に近い ("To be")
 状況を選ぶのでなく、姿勢を選ぶ。


・今を未来に生かす道が全く無くなったら、
 「今を変える」、自分から動く。


・この(上記の)思考が健全であり、
 この思考ができる時、
 この思考を健全と思える時(少なくとも「今」は含まれる)、
 以外の時にはこのような思考をしないこと。


・突発的に動いてはいけない。
 かつ、動くことができず、長期的に健全でない時間が
 続くようであれば、「潮時」と見る。
 誰が傍に居ても、動ける準備をしておく


+*+*+*


・論理のある所に、矛盾がある。
・矛盾とは、論理の存在する所のものである。
・ある論理に存する矛盾を矛盾でなくする別の論理を見つける。
 それができるのは、論理が道具であり、真理ではないから。


・道具とは、人が扱うものの名である。  「ホモ・ルーデンス


「思想以前のプラグマティズム
 は日本にこそ
  根付いている。
鶴見俊輔

今読んで、To do は「こうしたい」ではないのかと思いました。
で、この感覚は今でも同じで、To do志向よりもTo be志向ですね。
こう思い始めたのは働き始めてからのはずですが、きっかけはよく分かりません。
「やりたかったことが、状況によって全くやる気がなくなってしまった」経験でもあったのかな…。

保坂和志氏の小説を読み始めてからかもしれません。
氏の小説の登場人物は、大抵なにもしないが、みんな確固とした思想・信念をもっている。
信念に忠実で、その意味でマジメだが社会から外れていて、でも(だから)ほんわか生きている。
憧れるのは、僕に「何かしらやっていくうちに思想が生まれる」という経験(自覚)がないからです。

 ちなみに『プレーンソング』の中では島田が好きです。
 そういえば『すべてがFになる』(森博嗣)にもコンピュータ系で島田さん(女性)が出てきます。
 ついでに『3月のライオン』(羽海野チカ)では島田八段が大好きです(2回目)。
 ライオンは6巻まで読みました。「ひなちゃんの友人の元担任」のアツさにシビれました。

メモには未来のことばかり書いているようですが、あまり余裕がないように見受けられます。
たぶんこれは2つか3つくらい前の部署にいた頃で、もちろん記憶にありません。
生活の主な構成(散歩&読書)は今とほとんど変わらないことは分かりますが。
…「仕事における行動では充足できない」という諦めがTo be志向と繋がっていたりして。。

いや、『いいひと。』(髙橋しん)を再読すれば思い出しそうだな…

論理やら矛盾云々だのホモルーだのは、何が言いたいのか全く分かりません。
文章が抽象的に過ぎると、自分で考えて書いたとしてもこういうことがよく起こります。
これは記録としては失敗ですが、痕跡としてなら成功でも失敗でもない。
分かる人にだけ分かるように書かれたこの文章の宛先から、今の僕は外れてしまったのですね。

もっと具体的で瑣末な話が書いてあればタイムカプセル的感慨も生まれようものですが、
いろいろ考え始めた大人が狙わずにそれをやるのはもう不可能ですね。
思いを込めた自分の文章が分からなくなるのは、変化したことの証拠になるかもしれません。
同じ生活をしていて単に忘れただけでも、忘れること自体が変化であることもある。

そうとも限らない可能性(「健忘症」)を考慮に入れるのも、健全な証だと思っておきます。