human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

島民の冬眠について

風邪をひいたようです。

今日の午後くらいから発熱しはじめ、体の動きも鈍くなりました。
なんでだろう…と思い返すと、原因は先週の土曜にありそうです。
三寒四温の「寒」の(しかも雨の)日に、寒いと感じつつ2時間歩いた。
そりゃひくわな、とも思いますが、3日後にひくというのも悠長なことです。


この悠長さについて考えてみました。
風邪というのは(生理学的な)身体運用モードの一つと考えられます。
運用モードは、外部環境の変化に適応するように変化します。
変温動物の体温変化や、あるいはクマの冬眠と一緒と考えれば牧歌的ですね。

変化の速度に適応性の高さを見てもよいですが、急激な変化は負担が大きい。
その負担に耐えられるエネルギィが足りなければ、速度が犠牲になります。
エネルギィ不足に関わらず短時間で適応しようとすると、重症化しかねない。
短気なクマがさっさと冬眠しようとして永眠になる…まあ苦しくはなさそうです。

その、環境変化に適応するトリガーが、変化に晒される中で起きるはずです。
「うー寒いな、そろそろやばいんとちゃうか」と、身体各部の合議が為される。
そして一度スイッチが入ると、環境変化が落ち着いても適応が進行する場合がある。
「走り出したら止まらない」のもあるでしょうが、きっとそれだけではありません。

おそらく身体はいつも「ガラガラポン」を夢見ています。
発病から回復までを、草木が枯れ葉が落ちた後に新たに芽吹くプロセスに見立てる。
すると身体には四季があり、季節を循環していると捉えることができる。
そして「身体の冬」はクマのように冬眠するのです。

タイトルの「島」とはつまり、人はみな大気に漂う離れ小島なわけです。