human in book bouquet

図書館司書を念頭に、ボルダリングと読書の生活。

シモーヌ・ヴェーユと岡潔と「渾身系」

長いまえおきですが、まず花巻近隣の公共図書館について。 司書講習の後半くらいから、図書館めぐりをしていました。 車があったので、高速を使って市外へも行きました。 東北の有名どころとしては、南相馬、川崎村、一関へ行きました。 岩手県外ではあと、…

岡潔と安西水丸の共通点

まさかこの二人がつながるとは。 好きな画家は大観と久隅守景、外国ならゴッホ、ラプラードなどである。 (…) 守景のは実物は見ていないが、ある画家から新聞に出ていた写真版の「夕顔欄」を見せられて好きになった。この絵には半裸の夫婦よりも、それを見…

人への興味、「突き抜けたニヒリズム」 ─ ある関係の始終についての変転的思考 (1)

マティは、ぼうっとした顔をして、三本脚の腰掛に座っていた。屠ったばかりのヤギの皮をああいう形に組んだ木の杭に被せておくと椅子になるんだぜ、どんどん固くなっていくんだ、と三原が傍らでどうでもいいようなことを囁いた。そこに座っている人間より、…

道徳の動特性、夢の責任 ─ ある関係の始終についての演繹的思考 (2)

それゆえ、これを認識すれば、もはや道徳の規範を固定した不動の規則とはみなさず、その更新のために働くことを絶えず人間に要求する動的な均衡とみなすようになる。無意識に獲得される反復の傾向を個人の性格のせいにして、その性格に反復の責任を取らせた…

「横文字」的現象について(ホントなんだっけな…)

一つ前の記事を書いてる途中なんですが、 (途中でもう投稿しちゃいましたが) 「タイムリー」の話になったので寄り道します。 今日偶然読み始めた『ゲド戦記』(ル・グウィンの原作小説の方)もそうなんですが、 なにかの節目にそれとなく読む文章が非常に…

『特性のない男Ⅰ』を読んで (2)

前回の続きです。 だが興奮状態や興奮した行為の状態にあっても、彼の態度は情熱的であると同時に無関心だったのである。彼はかなりいろいろな経験をしてきたし、かならずしも自分には意味のないことでも、それが彼の行動意欲を刺戟さえすれば、いつでも身を…

『孤独の価値』(森博嗣)を読んで

孤独の価値 (幻冬舎新書)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2014/11/27メディア: 新書この商品を含むブログ (13件) を見る以下、抜粋とコメント。 小説を呼んだり、ドラマを見たり、といったフィクションの世界に浸ることもできるし、また、現実を…

記憶の供養、「観念の遊戯」でない知性 ─ ある関係の始終についての演繹的思考 (1)

と、言いましたが、やはり書かねばならないようです*1。ではまず、たぶん、そのまえおきから。 × × × 何かについて述べた意見を人がよく聞いてくれそうになったり、書物を書いてよく売れたりしたときに、朝ふと目がさめて自分のいっていることに不安を感じる…

『特性のない男Ⅰ』を読んで (1)

『ムージル著作集 特性のない男Ⅰ』を読了しました。 面白い。 引き続き第2巻も図書館で借りて読むつもりです。 以下、抜粋とコメント、下線と太字は引用者。ムージル著作集 第1巻 特性のない男 1作者: R.ムージル,Robert Musil,加藤二郎出版社/メーカー: 松…

漸く落ち着いて

前に書いた「流れ」についてですが、 これには乗らないことになりました。 まあ、しかたないですね。この件についての感想は、 「自分もまっとうに成長したなあ」 という一言だけにしておきます。 × × ×今日偶然読み始めた『ゲド戦記』(ル・グウィンの原作…

夏秋と彼岸

『The Void Shaper』(MORI Hiroshi)を数日前に読了して、 その数日前に読んだ箇所が発見で、 しばらく寝る前に考えるなり思うなりしていたのですが、 昨日と今日の起きがけ(といっても時間は長いですが)に感じたことを 書いておこうと思います。抜粋した…

過活動、資格取得、冬支度

近況です。 × × ×体調を崩しました。 風邪でしょうか。原因ははっきりしていて、無理がたたりました。 講習が終わってからボルダリングに行く時間が早くなり、 それでいて終わる時間が講習中と変わらない。 という日々をやはり週3で続けていて、 今週はその…

カーヴァー詩集『水と水とが出会うところ』

読了しました。 音読しました。 何度もかけて。 噛み締めるように。お気に入りのタイトルをメモしておきます。 今の僕の感覚に、なぜだかわからないがぴったり合うもの。今だけの出会い。 今だけの記憶。 記憶にはけっしてなり得ない記憶。「パイプ」 「電波…

星野青年と大島さんの対話より

それそのものではなく、 それがもたらしたものごとに目を向ける。 それとともにある時も、 それがそばにはいない時も、 それとの出会いをことほぎながら、 変わり続けるために。 「じゃあひとつ訊きたいんだけどさ、音楽には人を変えてしまう力ってのがある…

一億総「ナカタさん」説

4ヶ月くらい前から再読している『海辺のカフカ』(村上春樹)がまだ読中で、そんな中久しぶりに自分が昔書いた書評もどきを読んでいて閃いたのでその内容をタイトルに込めました。カフカを読みながら「今の僕ってナカタさんみたいだなあ」と思っていたんです…

南相馬市立図書館と「成長する有機体」

近隣の図書館めぐりをしています。昨日は講習を受けた仲間と一緒に車で南相馬市立図書館へ行ってきました。 岩手から、宮城を横切って福島まで。 その途中、仮設の名取市図書館にも寄りました。 名取では館長と、南相馬では係長(主任?)と話をすることがで…

図書館員と「可能性の感覚」

一段落して、読書生活を再開し、またこれまでを振り返ったりしています。大した文章ではないですが、講習の応募のために書いた文章を載せます。 私は大学院を出てから去年の9月末まで6年半、神奈川県の○○○で働きました。それから約半年の準備期間を経て、…

司書講習が終わって

7/18に始まった2ヶ月超にわたる司書講習がつい3日前(9/21)に終わりを迎えました。ボルダリングのおかげで体調不良もなく全出席で、4日ごとのテストもほどほどにできて、おそらくは単位を1つも落とさず、資格取得できているはずです。 週6日で大学に通っ…

未来の詩は

過去の詩は 昏々と 眠っていた 昨日の詩は 思うまま 昨日を語った 今日の詩は ただ黙して 待ち続ける 明日の詩は 明日を 語れるだろうか 未来の詩は ただ未来のみが 語るだろう

ふたたび "Keeping Things Whole" について

『犬の人生』(マーク・ストランド)を数年前に単行本で購入して読みましたが、近所の図書館に新書判(「村上春樹 翻訳ライブラリー」)で見つけたので、あらためて借りて読みました。この本でいちばん記憶に残っているのはハルキ氏のあとがきに引用されてい…

未来の詩は…

過去の詩は 昏々と 眠っていた 昨日の詩は 思うまま 昨日を語った 今日の詩は ただ黙して 待ち続ける 明日の詩は 明日を 語れるだろうか 未来の詩は… × × × 水と水とが出会うところ (村上春樹翻訳ライブラリー)作者: レイモンドカーヴァー,Raymond Carver,村…

無題13

『クマと仙人』 ジョン・ヨーマン作、クェンティン・ブレイク絵 のら書店この本を選んだ理由: ほんわかした挿絵に惹かれた。紹介文: 森の中でクマとばったり出会ったら、みなさんはどうするでしょうか? 全力で逃げますか? 死んだふりをしますか? そんな…

無題12

みなさま、長丁場の講習お疲れさまです。花巻はよい町ですね。 夏の時期は関東以西とは比較にならないくらい過ごしやすいです。この地でみなさまと共に勉強できたことを光栄に思います。 そして、図書館概論の担当教員がH先生であったことも。「考え続けるこ…

崖っぷち系3級クリア

前回↓ cheechoff.hatenadiary.jp週3で通い、毎回どこかしらでちょっとずつ進歩があります。 進歩と思えない時でも、同じコースで、今までにない動き方をしていたりする。2週間くらい取り組んでいた、3級(赤)のいちばん簡単そうなコースを、昨日はじめてゴー…

都留氏とこれから読みたい本たち

市場には心がない―成長なくて改革をこそ作者: 都留重人出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2006/02/23メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (14件) を見る図書館の経済の棚を見ていて、都留重人氏の本をみつけました。 都留氏は鶴見俊輔の伝記…

「評価」から遠く離れて

司書講習は順調です。 ノートを採りすぎて右手首を痛めましたが。講義にもボルダリングにも大きな支障はなさそうですが、痛みが長引くか悪化するようなら整形外科に行きましょう。 左手首を治してもらったことだし、今度も行けば治るのでしょう。 × × ×講義…

鈴虫とかっこう/GHPの終焉と新展開

夕食を作って家で食べていると、網戸の向こうから鈴虫の声が聞こえてきました。 気づいた限りで、今日が今季はじめて。 鈴虫は秋に鳴くのではなかったかと記憶してるんですが、そうするとこの暑さはもう収束していくのでしょうか。 「公園のベンチで読書でき…

「中井久夫氏のムック本」拾い読み

毎週日曜に近所の図書館に通っていて、いつも新着図書棚を見ています。 毎回ちょっと見てみたくなる本があります。先週見つけた文藝別冊のムック本『中井久夫 精神科医のことばと作法』に思わず目が留まり、拾い読みして、拾い読みした部分を再読したくて借…

ネチネチ系4級クリア

前に書いた4級コースを今日はじめてゴールできました。 前に書いた「ジムで一つクリアできそうな4級コース」で、あと一手が届かないその原因の一つがたぶん股関節の硬さで、手指の力の強さや体幹(きわどい姿勢で体勢を維持する力)も関わってはいますが、…

2日目(後):鐘の追憶、風の記憶

cheechoff.hatenadiary.jp(承前) その寺は小高い山の中腹にあって、山へ向かう道は、途中まであった家々がなくなり、手入れのされていない無骨な自然とその間を抜ける高架になった車道を突き抜けて進む。ここから先が敷地であるらしい門をくぐると、木々が…