human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

身体論

「瞬獄殺的歩行」について

ヒドいタイトルですが…前の記事↓に関連するような話です。すり足感覚とハクセキレイのこと - ユルい井戸コアラ鳩詣cheechoff.hatenadiary.jp静かに歩こうとして、「体重移動を感じないのが理想では?」とふと思いました。 体重移動とは、右足を踏み込めば右…

すり足感覚とハクセキレイのこと

和歩の話です。最近はまたちょっと寒いですが、暖かくてだんだん薄着になってきました。 それに伴い、歩いている間の「鷹取の手」をあまりやらなくなりました。 ジャンパで隠れている間はよかったのですが、袖から出ると少し引け目を感じます。 ただ手の緊張…

ネケイク、指立ち、ドア正座

先週末から首凝りが再発しています。 米を担いで歩き回ったせい、だと思います。 一日デスクワークの部署にいれば「毎日が臨界期」です。 と思っておかないと、やりくれません(?)。首はどうも凝りではなく神経痛らしい(前も書いたような…)。 逆立ちの頻…

「二重ひねり和歩 その2」について

内容的には前回↓の続報になります。 非等価な手の振りについて - ユルい井戸コアラ鳩詣 前回に「交互に片手を握りながら歩く」2つの方法を書きました。 今日はその後者をしばらくやってみて、慣れてきた感じがしました。 腕を前に振り出す時にその手を握る…

非等価な手の振りについて

和歩の話です。ずっと意識していながら、言葉にしていなかったことがありました。 歩くとき、右足と左足は「等価」ではありません。 交互に入れ替わりますが、地を蹴る足と振り出す足は挙動が異なる。 しかし一方で、足に合わせて前後に振る右手と左手は「等…

天狗下駄のこと(3)

久しぶりに下駄メインの記事です。始まりはこちら↓。 必要に迫られ、あるいは思い付きで変化する生活の中で、一本歯も上達します。 同じことをしていて飽きることがあれば、飽きずに続けることもある。 飽きないのは、完全に生活の一部となったか、まだ変化…

「二重ひねり和歩」について

和歩の話です。 今日もまた思いつきました。 きっかけは、思いついた時から無かったので、忘れたわけではありません。 駅からの帰り、先週書いた軸の回転↓を意識しながら歩いていた時でした。ロトの勇者の歩き方について - ユルい井戸コアラ鳩詣回転、回転……

ロトの勇者の歩き方について

昨日閃いたことを忘れないうちに書いておきます。繰り返しの前置きをしますと、和歩とは僕が考えるナンバ歩きの派生です。 安田登氏のいう「和のウォーキング」に刺激され、歩き方を変えてみようと思いました。 平尾剛氏のその引用や、甲野善紀氏の著書など…

逆立ちと修行球について

逆立ちの話です。肩凝り対策として毎日朝と晩にやっている、と前に書きました。 その効果は未知数ですが、やっているうちに上達はしています。 それで、一時期拳骨で逆立ちもやっていて、手の甲が荒れて一旦止めました。 止めたら手の甲のぶつぶつが消えたの…

静を賦活する動について

今日は昨日気まぐれでとった有休でお休みでした。 土日以外の休みは一日で一冊読み切ることにしていて、 今日読んだのは『きまぐれ指数』(星新一)でした。 コメディ経験は森博嗣本しかなく(王道ではないな)、新鮮でした。少し前から短編集も好きになった…

風邪の話と四足歩行について

風邪を引きました。 引かないなあ元気だなあ、と思っていると、なんともあっさり。 週始めの夕方に多人数での勉強会があってから、途端に体調が崩れました。 研修室の生暖かい空気と人口密度の高さが…とはいえ、自分も弱っていた。で、会社を休むほどではな…

音楽と集中と丹田について

ほぼ毎日、朝と晩に部屋の壁に向かって逆立ちをしています。 肩凝り解消目的で始め、2ヶ月ほどやっていますが継続時間は延びません。 本来の目的の達成如何は経過観察中で、興味が派生してちょこちょこ考えています。 タイトルを「逆立ちについて」にした方…

「手を支点としたヒンジ運動」について

和歩の話です。 腕の動きを制御するのも、やさしくはない。製図用ライトの傘をつかみ、斜めに引っ張って左側の低い位置へ、あるいは、右側の上のほうへ動かして、傘が動くときのアームの動きを観察してみよう。傘は斜めの直線にそって動くだけだが、アームの…

和歩実践一ヶ月目進捗報告

和歩を始めてひと月ちょっとが経ちました。(きっかけは長いですがこちら↓) 「和のウォーキング」について - ユルい井戸コアラ鳩詣 2時間も和歩で歩くと、毎週何かしら発見があります。 でも歩き方を考えながら歩く時間は減っていて、安定しつつある。 何…

せり上がる足裏について

一本歯の歯底に巻いていた靴下が、マジックテープが外れてとれました。ラグの上を歩いていてとれたのですが、すると面白いことが起こった。 とれた左足でラグを踏み込むと、足の裏の感じが断然変わっている。 具体的には、平らなはずの一本歯の平板が「内側…

「太腿歩き」の重力操作について

和歩の話です。なにやら進化を遂げたようなので、その経過報告です。先週の半ばに、会社から出ようと廊下を歩いていて唐突に閃きました。 閃いたのは(その主語は)頭ではなく、身体でした。 実は通勤でも会社内でも和歩は目立たないように実践しているので…

「修行球」の軌跡中心について

前に、続くと言いながら放置していた「球」の話です。これは健身球と呼ばれる球で、手のひらで回るように転がします。 中国のお土産でよくあるそうで、ネットでも簡単に買えます。 指を鍛えるのによいらしいのですが、手に入れたきっかけは違う所にある。 こ…

有時間モデルの安定について

続きを書く前にさっき思い付いた別の話をします。一本歯を履くと「体が前に傾くから歩くんだな」と実感できます。 ふつうに立っていると安定し過ぎて気付きませんが、 歩く時は片足を踏み出すより前傾姿勢をとる方が先です。 このことは、直立した状態で片足…

臍下丹田の位置について(2)

(…)べつに下腹から何か得体のしれない力が出るわけではなくて、支点をそこに置くと、全身がうまく協調的に動いてくれるんじゃないか、ということなんです。もちろんこれは仮説ですけど。 ごく一般的な踏ん張った動きであれば、身体のかなりの部分は、もう…

臍下丹田の位置について(1)

(…)そこで、私なりにこの丹田というものをいろいろ考えてみたのです。支点を消す動きという見地から見て行くと、腰とか、足の裏とかは、やはりどうしても骨がありますから、そこがいわゆる、さきほどから言っている明確な支点になりやすいんですね。 とこ…

「歩行器的感覚」について

和歩の話です。前に「肩で風を切らない歩き方」と書きました。 もちろんこれは慣用句「肩で風を切る」にかけています。 あれはたしか颯爽と、というか「グイグイ歩く」イメージだったかな。 歩く姿に存在感があって、風も進路を曲げざるを得ない、というよう…

昔の日本人の歩き方(想像)について

玉突き的に記憶が転げ落ちないことを期待しつつ、予告とは別の話を…まず、前回の最後に少し書いた和歩におけるすり足の話について。 跳ねると身体軸がブレるというのは、まっすぐ跳ねていないからでした。 まっすぐとは進行方向に平行という意味で、真上に限…

中心軸の安定について

「和歩」を始めてから、身体感覚や人の見方が変わりました。 気付きが沢山あって、でもそのほとんどは未整理で混沌としている。 言葉にする手前の「感覚の種」状態のものも多くあると予想される。 発芽前から種をいじくると、発芽が阻害されることもある。園…

「和歩」について(承前)

昨日から新しい歩き方を本格的に始めてから、体に変化が起きれば「歩き方を変えたことと関係がある」と考えることができます。 とはいっても、歩き方以外の全ての生活スタイルを維持したままでなければそのような経過観察における評価は、あくまで可能性にと…

「和のウォーキング」について

能楽師の安田登氏によれば、ウォーキングとはもっとも効果的なエクササイズであり、ゆっくり歩くことによって身体はリセットされるのだという。ここでいうウォーキングとは、腕を大きく振って大股で歩くといったスポーツ科学に基づいたものではなくて、スタ…

身体動作の余韻について

剣術の話です。上段に構えた剣を、素早く振り下ろす基本動作について。 肩や腕に力を入れれば、振り下ろす間に達する速度は上がるかもしれない。 体全体を鞭のようにしならせて、波を増幅させて剣に伝えればなおさら。 けれど、そのような動作は剣を振る前の…

鷹取の手の内側の空気について

身体の重心の感覚の話です。一本歯の両足の歯を揃えて安定して立つ静止動作は基本形です。 まず入口としては、身体が前後にふらつかないように安定姿勢を探る。 次に、身体に力んだ局部があるとそこが震えるので、それをなくす。 それがうまくいけば、前後に…

昇段試験あるいは正しい靴下の使い方について

あまり知られていませんが、部屋で一本歯を履くのはとても厄介です。 (恐らく「厄介である」以前の問題ですが) 床を傷つけず、かつ本来の機能を損なわない工夫が求められる。 パイオニアたればこそ、継続的な試行錯誤を要します。詳細は省きますが、初期は…

足裏のNスペースについて

Nスペース[negative space(ネガティブスペース)]平面作品における主要な形態と認識されるもの以外の余白、隙間を指す。また三次元の空間におけるヴォイド、残余空間、余白、隙間等もNスペースと考えられる。*1 (…)ここでわたしが提示しようとするNスペー…

鉛直振り下ろしについて

一本歯剣術の話。 棒術との差は単に「どちらを振っていて思い付いたか」の差です。前に「力の入力と出力の差(比)が劇的だと面白い」と書きました。 少ししか動いていないのに剣を素早く振れた、とか。 この入出力の比は「逆に劇的」でも手応えがあります。…