human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

生活

言葉の青海、類語の泡沫

久しぶりに「Cool Japanese」のタグ記事です。言葉の意味を調べるのに、国語辞典よりは類語辞典をよく調べるのですが、それは正確な意味を調べたいのではなく、類語と比べてニュアンスを確かめたいという意図があります。 厳密に論理的な文章を書きたいとい…

桐野夏生とタカラヅカ

「姐さんは桐野夏生をご存知ですか。……ね、あの人の小説すごいですよね。重いというか、ズシッとくるというか。僕は『OUT』を最初に読んだんですけど、いや、食事中に話すのもアレなんですけど、死体を切り刻む描写にウッときて……そうそう、弁当屋の工場の。…

"walking sincerity"、「行間のある会話」

一昨日に、高校の同級生と久しぶりに会って話をしました。 数年前の同窓会ではロクに立ち話もしませんでしたが、それ以前に在学中もこんなに長く話したことはなかったかもしれません。 聞けば彼女も独立して個人事業で生計を立てているという。 驚きはしたも…

中央線ボルダリング事情

仕事の行き帰りの途中で通えるジムを探していました。 途中とは、主には高井田〜九条間(中央線)か、横堤〜ドーム前千代崎(鶴見緑地線)。 晴れていて特別な用事がなければほぼ通勤は前者の中央線です。これまでに森ノ宮と本町のジムに行きましたが、(前…

ゴミ出しにまつわる自由連想

花巻にいた頃の話。ゴミ袋は市の指定のもので、燃えるゴミ、資源ゴミともに2週に一度のペースで収集へ出していました。 収集所には各地域指定の番号があり、ゴミ袋にその番号を記入します。 僕のところは「南-20-3」だったんですが、住み始めてしばらく経っ…

『スティル・ライフ』、布を垂らす、ぶり子再認知

雨なので家にいました(と気兼ねなく言えるっていいですね)。 久しぶりにゆっくりと本を読んでいます。引越しの少し前から本を読む時間が少なくなって、大阪にきてからもしばらくは動き回っていたので読書に頭を使う余裕がありませんでした。民家の立て込ん…

「都会に舞い戻った縁」に関する覚書

住まいの整理がだいぶ落ち着いてきました。 大阪市内・鶴見区のテラスハウスを借りたのですが、やはり都会です。 当然ですが岩手とは環境がまったく違います。ただ、もともと大阪育ちなので周りの環境にはすぐ馴染めたようです。 静かなところに住みたいと思…

身体版「無知の知」

通っている北上のジムで、先週からコンペが始まっています。 秋田のジムと合同でやっていて、2週ごとに開催地が入れ替わる。 1戦ごとに、開催中に完登できた指定コースの数・種類に応じてポイントが獲得できる。 それぞれのジムで2戦ずつ、計4戦の総合ポ…

自主コース作成、綱渡りの極意、漢方クライマー

手首と指を痛めているが、相変わらず週3で壁を登っている。 その内容が、現状なりに変化している。左手を突っ張る登り方ができない。 よって、もっぱら引き上げる動作主体になる。 またホールドに飛びつく(ランジ)こともしない。 キャッチ直後に自重が手…

「あれは想像です」、TVピープル、道路地図

土曜日の昼過ぎに呼び鈴が鳴る。 戸を開けると佇む女性。 日蓮宗の分派の勧誘。 歴史の遺物だと思っていたが。「キリスト教の、あの…シト…」 「ああ、エホバのことですか?」 「そうです。あれに比べると、規模は小さいようですね」 「あれは想像ですから」…

身をやつす、苦労の「言い値買い」、Y.Kのこと

朝食時に『小説修業』(小島信夫、保坂和志)を読み始める。 ハシモト氏の「貧乏は正しい!」シリーズはこの後になりそう。週に一度の洗濯は朝起きて食器を洗う前に洗濯機のボタンを押す。 1時間の暖気なし乾燥「風乾燥」を含めて、朝食を終える前にブザーが…

思考ノート、グラスルーツと仕事、ヒカリゴケ

10年前の自分の記録帳。 ロルバーンの黒のA5リングノート。 新しいことを始めたり考えるたびにページをあらためてきた。 今日もなにか書こうとして、ふと最初から読み返してみる。同じようなことを院生の頃から考えていたことを知った。 とりたててやりたい…

SIM、不戦派日記、徒党社会の多様性

脳内BGMという表現がごわごわしているので略語を考える。 Back Ground Musicの目的をそのまま持つが、性質をその略語に取り入れる。 たとえばSynaptic Imaginative Music、SIM。 実体すなわち波動性を有さず、頭中を走る電気信号によって奏でられる。 虚数は…

ながら書き、< harmony / >、1Q84読中

「片手間に文章を書く技術」を身につけたいと思う。 時間が惜しいからではない。 書く時間によってほかの時間を分断させたくない時がある。 それでも書いておきたいことがある時がある。 日常的な思考の継続のバリエーションをいくつか想定してみる。 思うと…

スパイス考

昨日、帰りがけにギャバンのフェンネルを買いました。 × × ×とだけ書くといろいろと「?」な文ですが(「ファンネル」じゃないのか、とか。いや誰も思わないか…そういえば「宇宙刑事ギャバン」というのがありましたね。古いか)、フェンネルは香辛料です。さ…

シューズ補修、ジムあれこれ、ムージル読了

クライミングシューズのソールの補修をしました。 足裏に穴が開き、穴はゴムとプラスチックの下地と足裏接触面の布地を貫通していました。 布地部までの穴は直径約1センチ、ゴム部分は直径約2センチほど。 紫波の店に置いてあった補修キットを昨日買い、今…

露天風呂プチボルダー

また風邪を引きました。 たぶん風呂上がりに冷たい水(リンゴ酢をちょっと足したもの)やらを飲んでいたせいです。 水道水はもちろん凍る手前の冷たさで喉によくないんですが、「あ、大丈夫だ」と思うと量が増えて、同じく風呂上がりに飲む大豆飲料も以前は…

「ここに重力があるから」

クライミングシューズの二足目↓を買いました。 スポルティバのフューチュラというシューズ。 一足目↓↓は7ヶ月前に手に入れたスカルパのフォースです。 こちらは司書講習が始まる前にジムに通い始め、三度目で購入したもの。 cheechoff.hatenadiary.jp最初か…

「からすの行水」未遂事件

最初に一枚。 さて、これや如何に、以下やこれに。一つ前の記事にトイレ水道が凍った話を書きましたが、 つい3日前のこと、今度は浴室のお湯が出なくなりました。 ボルダリングからヘトヘトで帰ってきて僅かな余力でお湯を張ろうと、 蛇口を回すと出ない、…

冷凍トイレ、転ばぬ先の葛根湯、「必然」の健康観

昨日からしばし寒さが落ち着いています。 最近書いていなかった主な理由は寒いからです。 暖房をかけ続けると空気が濁ってくるので時々しか点けず、 すると長時間テーブルに座って何かをすることができない。起床時にトイレの水が止まったことがこれまで二度…

ゆくとしくるとし('17→'18)

2017年も年の瀬です。今年は未だかつてないほど世間と隔絶した生活をしていました。 曜日感覚と季節感を除いて、時を刻む音を耳にしませんでした。 ともあれ、毎年恒例ということで少しばかり振り返ってみることにします。 去年までと違い、今年はこのブログ…

ありもの「野菜だし」、変化し続けること

半年ほど前に岩手に引っ越す直前、京都府立図書館の向かいの蔦屋書店でいくつか料理本を買いました。 その当時に自分が想像する食生活のベースになるだろうと思って、野菜スープ本、サラダ教本、玄米レシピ本の三冊を選びました。 そのうちの一冊↓は、今も料…

限界芸術と「身の丈、ありもの生活」

『特性のない男』の三冊目を今日読み終えました。 どの巻も最後の章はとくに思索に富んでいるのですが、 三冊目終章の以下の箇所を読んでいて、鶴見俊輔氏の「限界芸術(論)」を連想しました。「限界」という単語がそうさせたのでしょうが、 この連想における…

水抜きに関する事前メモ

以下は、備忘録です。 予報では、今週末に岩手(盛岡)で雪が降るようです。 最低気温は-1℃。 水道管の水抜きがそろそろ気になってきたので調べてみると、 外気温が-4℃くらいが凍結し始めの目安だそうです。やり方は水抜き・湯抜きがあって、手順がいくつか…

「身の丈の必要」を探る思想について

前の続きです。 無名性、象徴、役割、そういったものに関して。 そして新たなトピックとして、自給に関して。 × × ×kurahate22.hatenablog.com自給について、いろいろな表現が試みられたturumuraさんの記事のなかで、 いくつか、僕に合うものがありました(…

漸く落ち着いて

前に書いた「流れ」についてですが、 これには乗らないことになりました。 まあ、しかたないですね。この件についての感想は、 「自分もまっとうに成長したなあ」 という一言だけにしておきます。 × × ×今日偶然読み始めた『ゲド戦記』(ル・グウィンの原作…

過活動、資格取得、冬支度

近況です。 × × ×体調を崩しました。 風邪でしょうか。原因ははっきりしていて、無理がたたりました。 講習が終わってからボルダリングに行く時間が早くなり、 それでいて終わる時間が講習中と変わらない。 という日々をやはり週3で続けていて、 今週はその…

カーヴァー詩集『水と水とが出会うところ』

読了しました。 音読しました。 何度もかけて。 噛み締めるように。お気に入りのタイトルをメモしておきます。 今の僕の感覚に、なぜだかわからないがぴったり合うもの。今だけの出会い。 今だけの記憶。 記憶にはけっしてなり得ない記憶。「パイプ」 「電波…

未来の詩は

過去の詩は 昏々と 眠っていた 昨日の詩は 思うまま 昨日を語った 今日の詩は ただ黙して 待ち続ける 明日の詩は 明日を 語れるだろうか 未来の詩は ただ未来のみが 語るだろう

未来の詩は…

過去の詩は 昏々と 眠っていた 昨日の詩は 思うまま 昨日を語った 今日の詩は ただ黙して 待ち続ける 明日の詩は 明日を 語れるだろうか 未来の詩は… × × × 水と水とが出会うところ (村上春樹翻訳ライブラリー)作者: レイモンドカーヴァー,Raymond Carver,村…