human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

 -レジス・ドブレ

象徴は 小腸巡りて 昇華せむ

(…)理論構築は、贈与交換と、次に言うようなおそらく象徴的労働の全体との本源にある制度的に組織され保証されている誤認の可能性の諸条件を消滅させるのだ。その象徴的労働とは、利益にとらわれない交換という、本気で思い込んでいるフィクションによって…

「ありもの」について

現実に対するわれわれの象徴の関係は、常に装置や装着物で媒介されてきたのであり、その手始めには、いわば多様な機能をもったわれわれの身体という道具があった。マルセル・モースは『身体の技術』において、「われわれは道具がある場合以外、技術が存在す…

形式について(1)

あるテクストの意味は、その文面にのみ存在するのではないのである。「形式は意味である」(…)のならば、素材も無関係ではない。活字、判型、ページ構成、語の間隔、使用されている紙の質なども、視覚的、触覚的に意味の効果をもたらし、そうした製本形態に…

ポモの魅惑と陥穽について

「メタ」レベルとは、他のあらゆるレベルを対象に変え、したがって下位のものに変容させるレベルである。メタレベルに接近する者は、みずからも文化の「大きな主体」に変容する。(…)人間の才能の表出を全方位的にコード化することによって、コード化が許容…

象徴について

一つの体系は、体系内の諸要素だけで閉じることはできない。よってある場が閉じることができるのは、逆説的にその場が、自分にとって外部の要素に開かれる場合のみなのである。外部の要素とは、(…)集団にとっての聖なるもの、定点、集団の基礎をなす空隙で…