human in book bouquet

読書を通じて「身体へ向かう思考」を展開していきます。

 -シモーヌ・ヴェーユ

「土着の玄人」の安定感

二人の言うことは同じではありませんが、 共通のなにかを見ることができます、 ということの中身について書きます。ハシモト氏の文章には説明がいらないほど克明かつ大胆なので、 氏の文章の他との関連を見出せた時には、 その「関連先」を理解する大きな手…

存在しない神を愛する

と、こう言った時に、 「神は死んだ」(ニーチェ)の近現代が念頭にあるように聞こえますが、 最初にそう思って、けれど読むうちに違うと気付きました。 エレクトラって、ギリシャ神話ですもんね。 単なる想像上の報酬(たとえばルイ十四世の微笑)は払われ…

遡創造と不確定性原理

『根をもつこと』を返却した日に、もともと書架の傍に並んでいた、 『重力と恩寵』を借りました。重力と恩寵作者: シモーヌヴェーユ,Simone Weil,渡辺義愛出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2009/08/01メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (2…

退廃から遠く離れて ─ 『根をもつこと』を読んで

『根をもつこと』(シモーヌ・ヴェーユ)を、いちおう読了しました。 時間切れという面もありますが(おそらく日が変わりたての今日が返却日)、 読みたいと思った部分である第一部と第三部はひととおり読みました。根をもつこと作者: シモーヌヴェーユ,Simo…

零の禅、思惟の啓蒙、メカニスムの持続

森博嗣のVoid Shaperシリーズはいま二作目を読んでいます。 (タイトルの"blood"、"scooper"に、装幀が"bamboo"です)ブラッド・スクーパ - The Blood Scooper ヴォイド・シェイパ作者: 森博嗣出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2013/04/26メディア: Kin…

シモーヌ・ヴェーユと岡潔と「渾身系」

長いまえおきですが、まず花巻近隣の公共図書館について。 司書講習の後半くらいから、図書館めぐりをしていました。 車があったので、高速を使って市外へも行きました。 東北の有名どころとしては、南相馬、川崎村、一関へ行きました。 岩手県外ではあと、…